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サクヤも何かツッコんでくるかと思ったがそれはなく今日の任務について話始めた
もしかして結構な奴らが俺が毎朝訓練場で体を鍛えたり神機の扱いの練習をしているのを知っているのだろうか・・
それを想像するだけで恥ずかしく考えることは止める

「さーて、今日も楽しいお仕事だ」
「はあ・・」
「新型、ため息をつかない」
「うぜー」

小さく舌打ちを鳴らせばサクヤがキッとこちらを睨み一言

「トウ、敬語」
「・・はい」
「はは、サクヤはトウの母親みたいだな」
「敬語も使えないトウがいけないのよ」
「じゃあ俺はトウの父親か?はは」

冗談じゃない
こんな面倒な両親は何がなんでも持ちたくはない
リンドウは面白そうに笑っているがこっちとしてはなにも楽しくない

「・・もうやめてくれよ」
「敬語」
「はい・・」
「ははは、厳しいお母さんをもったな」

もう俺は無視をすることしか反抗手段が思い付かなかった

「真面目な話いくぞー、わかっていると思うが今日は俺たち三人で動く。俺は陽動、サクヤはバックアップ、トウは遊撃」

「了解」
「はいよ」

今度はサクヤはジロッと横目でこちらを見てきたがなにも言わなかった


「新型らしく状況にあわせて動いてくれ」
「りょーかい・・です」


ピピピッ

端末機の音
鳴ったのは俺ではない、きっと最近鳴ることが多いリンドウのだろう
リンドウへと目線を向けていればリンドウは眉間にシワを寄せて端末機を見ている
きっと中身は仕事についてでリンドウの立場であってこそのものの内容
だからこそ俺たちはその内容については聞けない
リンドウは最近それが多く忙しそうだった

サクヤをチラッと見ればやはりなんとも言えない微妙な顔をしてる

「・・他になにかある?」

端末機から顔をあげ少し考えたあとにリンドウは言う

「んー、まあ死ぬなってことで」
「大雑把な命令承りました、隊長殿」

いつも通りの命令にサクヤは少し笑いそれにつられてリンドウも微笑む

「はあ・・」

少し空気が軽くなったのを感じ俺は色々な思いを込めてため息をついた




「さて、トウ。今日の討伐対象はなんだったけか」

現地に到着し討伐任務のための携行品と神機の最終確認をしているとリンドウはわざとそうに聞いた

「グボログボロじゃね・・ですよね」

サクヤの睨みを感じ俺は咄嗟に敬語に変える

「おー、そうだ。意外と任務内容確認してきてるんだな」

意外そうに言うリンドウ
毎回任務内容は確認してきているがそれがあまり自分には似合っていないことは自覚している
なので少し恥ずかしい
そして恥ずかしいと思う自分にイラつく

「お前もこれからどんどん討伐するアラガミが強くなっていくからな・・、任務内容の確認、討伐対象について知っておくのは生き延びるために重要なことだ」

リンドウは一人頷きながら言葉を続ける

「まあ・・お前はちゃんと確認してるみたいだからそれに関しては良さそうだな!任務に慣れてきたとしてもそれは忘れるなよ?」
「あー・・はい」

これは、誉められたのだろうか
自分のことでもないのに嬉しそうに言うリンドウにこっぱずかしくなり背中を向けた
顔は赤くなっていないだろうか、心なしか熱いような気がする

「行かねーんですか」

「はは、おう。行くかね」

サクヤがこちらを見て「うふふ」と小さくを笑ったのが見えて更に恥ずかしくなった







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