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ゴッドイーターという仕事をしているヤツらは皆、絆創膏などを持っているものなのだろうか

新人の俺にはまだ仕事に関して何が必要で必要ではないのかは分からない
神機使いの服装にポケットが多いのはそうゆう意味なのだろうか

「今つけないのか?」
「めんどくせえ」

リンドウはそう言うとわざとらしくため息をついた後にこちらを見て静かに言った

「あのな、一つ質問したいんだが」
「なんだよ」


「・・なんで俺の命令を却下したんだ?」

今更のその話題に俺は眉間にシワを寄せる
自分の意見について質問されるのはあまり好きではなかった

「今その話かよ、うぜー」

隣には関係のないソーマがいるというのに何故その話なのか
それを聞きに来たのか、それともただたんに話題がなくなったからなのか

「隊長の命令は絶対だ、それに却下なんて初めてされたからな」

リンドウは真っ直ぐに俺を見つめきく

俺は本音を答えないといけないのだろうか
自分の心情について言うのは嫌いだしそれについて関係のない人物がいるなら尚更だ

それに、なんでと聞かれてもそんな深い意味はない
更に言うなら俺にもわからない
自分の思いや感情の理由がわかるなんてあまりないことじゃないのだろうか
すべてに理由があったとしてもそれに俺は気づかないし分からなくてもいいと思っている

「・・ねーよ」

リンドウはよくわからないという顔をしているがないものはない

「ただ俺はその命令が嫌に感じただけだ、それ以外は知らねえよ」
「だから、なんで嫌に感じたんだ」
「知らねーって」
「知らねーってなあ・・」

リンドウは困ったように頭をかくと深くため息をついた
隣にいるソーマは傍観を決め込んだのか何も言わない

「もし理由がわかったら教えてやるよ」
「約束だぞ?」
「はいはい」

約束なんてそんな言葉だけの軽いものだろうに

「でよ、結局話ってのは?」
「ん、ああ、ソーマを紹介しとこうと思ってな」
「・・それだけかよ」
「いきなり任務で会うのもあれだと思ってな」

任務についての話っていうのは部屋にはいるための口実だったというのか

「ソーマとトウが仲良くなりそうでよかった、はは」

リンドウは嬉しそうに笑うが俺はどう反応すればいいかわからなく眉間にシワを寄せることしかできなかった
ソーマはどう思ったかはわからないが小さく舌打ちをした

「・・じゃあ今度の任務よろしくソーマ」

握手の意味をこめ右手を差し出すとソーマは「ああ・・」と小さく頷いたあと左手で俺の手を軽く握った
その手は仕事柄かやはり硬い
おれもこんな手になれるだろうか

手を離しこちらに目線を送っていたリンドウを見ると何故か嬉しそうな表情をしていた
そんな顔をする意味がわからない

「じゃあ、もうそろそろ出るわ、邪魔したな」

リンドウは端末で時間を確認してそう言った後ソファーから立ち上がるとそれに続きソーマも立ち上がる
おれも玄関まで見送るためにソファーから立ち上がり玄関へと向かう二人についていく

「じゃあ、また」
「・・邪魔したな」

「おおー」

リンドウに対してはもう来るなと言いたかったがそれはさすがに留めておくことにした







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