365



らいず あっぷ(※批判込み) >>

※どうにもこうにも言えないので吐き出させてください
※RIZE UPという映画のレビュー……もとい批判です。好きな方はご注意を












冒頭の、チキン!チキン!とか、空は全てを忘れさせてくれる……からちょっと嫌な予感は、うん、してました。予感は、まあ、個人的には的中したと言えますか。

……あの。ひとつ聞きたい。この作品のテーマって何ですか?障害者ですか?夢ですか?なんなんですか?それを聞きたい。
私の目からしたら、色んなものを取り上げ過ぎてごちゃ混ぜになってしまったイメージがあります。夢を取り上げるなら普通の女の子で十分でしょう。障害者取り上げるなら夢のエピソード付ける必要がないでしょう。
ヒロインの女の子、最初から成長していない印象を受けました。確かに彼女は夢を取り戻した。一歩進めたかもしれない。けれども……人間的に成長したかと聞かれれば違うと思う。結局最初にしたって写真撮りに行くにしたって何にしたって、彼女は「じぶんの立場を利用してわがままを突き通しただけ」ではないでしょうか。障害者である自分が特別扱いされるのを嫌ってるのかそれに甘えてるのかよく分かりませんでしたその辺。両方なんでしょうか。

私は最初、女の子が障害者として自立していく物語だと思っていたんです。目が見えなくなってからわがままで甘えるばかりで……でも主人公と会って、グライダー乗る姿を見て(?)、「自分も出来ることを頑張ろう」って努力していく……そういう物語だと思ったんです。

しかし違った。後半、カメラが出てきてからよう分からん展開になっていきました。

あのお兄さんが殴ったのも分からんかった……。なんか本人がショック受けた様子もなかったし、「シスコン兄さんに流された」イメージが拭えなかった。
あと、写真が夢だって主人公はいつ分かったんですかね?私終盤で机に写真張り付けてあるの見てやっと理解出来たんですが……。美術室の様子とかで絵が夢なのかと思っていたのですが。カメラは思い出の品が詰まったもので、夢のものとは思いもしませんでした。
そもそも、ヒロインから直接「私写真が夢だったの」って聞いた訳じゃない。主人公の自己満足に決めつけてしまったのに近い。あれ、合ってたからいいけど、もし「私カメラじゃなくて絵が夢なんだけど」とか言われたらどうするんだと思いながら見てました。

説明会より写真を優先させるヒロイン。お兄さんは妹の言うことには逆らえません。もうね……この辺でね……ほんと……別の意味で泣いたよ……。成長してないじゃん……。
ヒロインが写真を撮りに行く姿は健気でしたよ。確かに良かったですよ。でもねヒロイン、いつまでも人が助けてくれると思ったらそれは違うんじゃないかな。特別扱いされたくなかったら何かしら出来ることがあるんじゃないかな。そしてお兄さんシスコン過ぎるよ。もう怖いよ。
あそこは若干ヒロイン補正がかかりすぎてる感が否めませんでした。映画のワンシーンならありなんですが、なんせ中身がまだわがまま突き通してる状態なので……。それともあれでしょうか、夢のためのわがままならおっけー!とかそんな舐めたことを言いたいのでしょうか。そうだとしたら寝てれば良かったです。

ラストは景色が綺麗でした。おわり。本当にそれくらいしか言うことがないです……。




この映画は何がしたかったの?




人により映画を見る観点はそれぞれです。私も普段はアニメの劇場版くらいしか映画を見ません。 誰それかっこいいひゃっほいとかくらいのノリで見ています。
けれども今回は学校の文化祭でわざわざ強制的に時間を割いて、更には個人的ではありますが進路先に関わる障害者についてのお話なので、真撃なメッセージを期待していました。大ハズレでした。主人公の涙の理由が真面目に分からない、ヒロインは成長しない……本当に……普通に見ていれば良かったです。


強いて言うなら、テーマは夢寄りだった気がしないでもない。……けれどもお聞きしたい。

夢ってそんっっっっなに大事ですか?

ええ、確かに大事ですよ。大切なものかもしれないですよ。でも、今やるべきことから逃げるほど大事なんですか?映画はフィクションの世界と言われるかもしれませんが……そんなに大事なの?って思ったことに変わりありません。

だってそうでしょう。カメラを手にしたとてヒロインが元の通りに写真が撮れることはないに等しい。そんなの勉強しなきゃいけないのにゲームしてるその辺の子と一緒です。実際普通の女の子だったなら、「おまえそんなのしてないで学校行けよ」というつっこみが聞こえてくるはずです。「障害者」だから許されてる……私はそれに一番怒りを感じました。


主人公がカメラ直して持ってくるところまでは良いとして、それからそのカメラをあくまでも「御守り」のようなものとして持ち、学校に赴く。その先々の写真のカットでも入れて、点字の勉強も頑張って、読めるようになったことを主人公に報告する。そしたら「出来なかったことが出来るようになった」という成長を感じるし、何よりあのわがままだった子が学校に!って驚きもあるし……。なんで風景にしたんですかね。より現実逃避に見えてしまいますよ。見栄え的な関係?それとも主人公のグライダーに繋げたいから?でも主人公が好きなら関係ないか?綺麗な景色を見せつけたいだけだったなら失敗ですね。

このお話、割りとヒロイン中心で回ってるのに、ヒロインの心境の変化がマイナスからゼロになっただけなんです。後一歩踏み出せば良かったのにな……。出来なかったことが出来るようになるって、自信出るし嬉しいと思うんです。この物語は嫌いが好きに戻った、で終わってしまった……だから伝えたいことがよく分からない。

この作品が伝えたいテーマが夢を諦めないことだとすると、私は声を大にして言いたい。


夢なんていらない。



適材適所という言葉があります。その人が一番輝ける場所がどこかにあります。それは夢から外れてるかもしれません。でも、出来る事がある。限られた場所かもしれない、もしくはとても個性的だなんて言えるものではないかもしれない…。サラリーマンなんかが一例です。サラリーマンなんか平凡、と言う人がいます。


でも。

意志があれば人は前に進めるし、意志があればどんな場所でも人はきっと輝けます。



「障害者」という題材を扱うなら、昔の夢にすがり付くより、新しい道を開いてほしかった。それが私の本音です。
新しい生き甲斐を見つけてほしかったな……。


夢を叶えるのは確かに素晴らしいです。
でも、適材適所を自覚して、無理なく当たり前に仕事をこなす人も、同じくらい立派だと思います。

近年、個性を尊重する風潮がありますよね。名前が良い例です。
でも私は、もし子供が生まれたら……特別にならなくてもいい。お金持ちにならなくてもいい。無理して一番になる必要もない。誰かに当たり前に優しく出来る子になってほしいと思います。
意志があれば人は輝ける。その意志を育てるのが大切なのではないでしょうか。

そんなメッセージを持った作品を見たいなあ……と思います。映画はよく知りませんが今のところゲームのMOTHER2しか思い付かない。ネスとポーキーを見たら、どれだけ親の存在が子に影響するか……。意志が育たないとどうなるか……。

何はともあれ、ここまで勢いで書いてきましたが、色々と考えさせられました。作品はうーん?でしたけど。
きっとここまでの酷評、これからは早々書くことはないでしょう。
まとまりのない長文、お目通しありがとうございました。



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -