「さあ、はじめましょう」‐mimosa

「たのもー!チンピラ警察24時ッ!!」

朝っぱらから、うるせえ奴が来た。
真選組隊員全員の気持ちが一致する瞬間が今日も来る。
屯所の塀の上に仁王立ちしている金髪碧眼の男(青年)だ。

「どぅぁあぁれが、チンピラ警察だてんめぇアンポンカンッ!!」

新選組副長の土方は腰から刀を抜きかけて激怒し、うっかり言葉を言い間違え、

「…………土方さん。それ言うならアンポンタンじゃありませんかィ?」

それに(若干)呆れた目を向けて訂正する一番隊隊長の沖田。

「俺はポンカンじゃねーよ!名前♂だ!」

そして男はふんっと胸を張って偉そうに威張ると、べーっと舌を出して塀からむこうへ飛び降りた。

「…………」
「こりゃただのバカなアホですねィ」

自分の失態に気付き、沈黙する土方と、それとは対照的にやれやれ、と肩をすくめる沖田。

「おいコラぜーきんドロボーッ!むかつくんなら追いかけてきやがれアホンダラーッ!

お前のかーちゃんデ・べ・ソ!

「望むところだ金髪野郎!今日こそ業務妨害法違反でしょっぴいてやるッ!!」
「……大人げないですねー、土方副長も」

「飽きないんですかィ、全く」

今日まで何度も何度も繰り返されているこの朝のやりとりに、無気力も通り過ぎて呆れてきた、沖田や監察方の山崎をはじめとする隊員。
そんなふうに彼らがつぶやくのを聞くとすぐにキレる鬼副長はというと、すでに屯所の門を走り抜け外に飛び出していた。

本日もまた、全力投球のかくれおにが始まった。





――本日の業務報告

内容 金髪碧眼の美青年、名前♂に挑発され暴走した土方コノヤローの後始末。

監査 てめー総悟!!年俸下げるぞ!

感想 (年俸なんてどーでもいー)毎朝毎朝いいかげんにしてくれませんかィ、あんた(呆)。
   名前♂はオレのモンでさァ。取るなっつってんだろこのニコチン駄目男。
   ……というわけで大変でしたマル
                                   沖田総悟
                            印





「……。〜〜〜〜〜〜〜ッ!!……ちょっとアイツぶっ殺してくる」

「ストップ!ストップですよ副長ぉッ!!」

「そうだぜ〜大人は我慢しなくちゃなあー♪」

「…………(なんでここ(屯所の縁側)にいるのこの人……(呆))」

「全部てめーのせいだろうが名前♂このヤロウッ!!!」

「あははー♪そうでした(テヘペロ)」

「テヘペロ、じゃねーよ金髪頭ッ!!」

「んだと?!このニコチン頭ッ!!」

「(また始まった……)」
                       

( これが俺らの屯所ライフ )


▼ シルバーソウルでギャグでした!
  2010/05/11(2012/12/28再up)

  title:哭
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