23日までのカウントダウン! | ナノ
あと6日/01 count down

――「あっ!もうすぐ年が明けるわよ!」

――「……そうだな」

1971年。
それは、イギリスのスピナーズ・エンド。雪の降る夜。
まだその幼馴染み二人が、引き裂かれていないころのことだった。





――「おーい!パッドフット!」

――「なんだプロングズ!」

――「……あ、」

――「年が、明けたね……」

これもまた、イギリス・ゴドリックの谷。
今この時は、誰ひとりとしてお互いに歩む道が違(たが)えることなど思いつきもしなかった。





――「今年もよろしく……っと」

ホグワーツに、一人残る金髪碧眼の少女。
彼女は自室で、机に向かい手紙を書き終わりペンを置いた。

んー、と背伸びをした少女の机上には、何通もの手紙が無造作に並べられている。
それを明々と照らすのは、あたたかな橙を帯びたランタンの灯りだった。

窓の外を少女は見やる。
窓ガラスが白く曇り、屋外の様子は伺えないが、この凍えるような寒さは雪によるものだと気づき、嬉しいようなそうではないような、そんな微妙な顔をした。
そして、膝にかけてあった薄い毛布をローブのように羽織り、椅子から立ちあがった。



今年の終わりを知らせる、教会の鐘がどこからか鳴り響く。
それは同時に、新たな年の――新たな物語の始まりだった。


▼ えーっと、実に解りにくいと思われるのですが……、冒頭の二人の会話は、上から順にリリーとセブルスです。そして、その次の四人組の会話も同じく上からジェームズ、シリウス、リーマス、ピーターです。
  今回、ローリングさんが6日後(H23/6/17現在)にハリポタについての重大発表をされるということで、カウントダウン小説をアップしました。
  カウントダウン一つ目は、『カウントダウンといえば』ということで、『年明けへの……』ということにしました。
  オリキャラ二人が登場していないのは仕様です(汗)。 2011/06/17
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