新SSS | ナノ

2017/05/17 (Wed) 21:01
◎怒りの日に舞い降りた黄昏の悪魔
・夢主は女の子
・デフォルト苗字は波崎。名前は未定
・お嬢様言葉(「〜だわ」等)を話す。少し高飛車だが頭脳は優秀。
・代々の世直し(以下デフォルト名)
 :槐→杏樹→ゆず→アオト→夢主


◎ある夜の聖餐杯との会話
・「あんなものは聖遺物なんかじゃないわ」
「さて、六十年前に私たちを止められなかった世直し殿がそのようなことを仰る?」
「槐様を侮辱しないでちょうだい。あの方は貴方たちを『十分に止めた』わ。いえ、十二分に止めてしまったからこそ、今の状況があるのではなくて?」
――彼女は世直しとして優秀すぎた。それ故に黒円卓の野望は阻まれ、彼等は鬱憤を募らせた。そうして2006年12月、それが「爆発」した。
「爆発は芸術だなんて言いますが、とんでもないですねえ」
「ではなんと?」
「月が満ちた、と」もっと気品溢れる表現をしてくださいませんか。
聖餐杯の怪しい笑みは、深い闇に溶けて消えていく。


◎シナリオ序盤蓮視点で夢主との会話
「人並みに怪我するし、そういう意味では体は超人的じゃないけれど、異能力者としては彼らより断然上よ。そうでなくっちゃこんな馬鹿げた円卓どものいる世界で、調停者としてやってられないってもんでしょう」
本来の円卓は悪魔の名前なんて冠してないし、そもそもWW2の時期なんて生きてない。本当、この名称を誰の許可を得て使っているのかしら。
ぶつぶつと悪態をつきながら、親指の爪を噛んで虚空の一点を睨み付ける彼女に、俺は思わず「そんなに憎いのか?」と訊いてしまう。
夕焼け空を背景に、黄金の髪が風に靡く。その姿は灼熱の炎を錯覚させた。
「ええもう憎いったら。私は本物に出会ったことがあるのよ。だからこそ、侮辱されているようだわ。――いえ、むしろそれこそがあの外道たちの意図なのかもしれないけれど」
「そりゃあよっぽど……」
「むかつくわ」
普段お嬢様然として凪いだ優しさを湛える瞳は、今や見る影もない。美しい髪と同じで、めらめらと業火のごとく燃え滾っていた。


▼ 2017/01/24(2017/05/17up)