『!?うああああああ・・・っぐぅ、うぅ!』
腕輪の穴の中にドリルの様な機械が入ったかと思うと、それは容赦なく肉に抉り込んできた。
『ぐうううっ・・・!あああああ!!』
今まで経験した事のない痛みに、左手で右腕を押さえながら悶え苦しむイヴ
ぐちゃぐちゃと細胞が混ざり合う感覚に気持ち悪さを感じながらも、彼女はがむしゃらに叫び続けた。
叫ぶ事で、一瞬でも痛みから逃れたかった。
ドサッ
台から落ちても痛みは引かなかった。
神機の適合の失敗、つまりそれは死を意味していた・・・
このまま死ねば、今までの想いも努力も何もかも水の泡になってしまう
それだけは絶対に嫌だった。
ここで死ぬわけにはいかない!!
『わああああああっ!!!』
ありったけの声を吐き出すとそれまであった痛みは消え失せた。
ショートブレードを床に突き刺し、力を振り絞り立ち上がった。
『はあ・・・はっ、はぁっ・・・』
適合は成功した
苦しみを乗り越えた彼女は安堵の表情を浮かべた。
〔おめでとう。これで貴方は神を喰らうもの゛ゴッドイーター゛になりました〕
気を張り詰めていたせいか一気に身体中の力が抜けて、神機から手を離してうつ伏せに倒れた。
『(あれ?ラケル先生の声が小さく、なっ・・・ていく?)』
徐々に瞼が下りていき、瞳を覆い尽くした頃には意識を手放していた。が
〔貴方には期待していますよ・・・〕
この言葉だけはしっかりと記憶に刻み込まれた。
一縷の希望
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