空を覆う“赤乱雲”
そこから降り続ける赤い雨
それを受け止める地面は人間から流れ出た血のように染まっていた。

火柱が上り続ける家屋。
かつて人間が住んでいたであろう住居はアラガミによって、壊され廃墟に成り果てていた。

半壊した建造物はヴァジュラの前足で無慈悲に原型を無くし、残骸と化した。

数体のヴァジュラがあるアラガミの元へと群がり始める。
そのアラガミは狼の風貌で、背中には赤い触手が生えていた。

視線の先には荒廃した土地を前進する巨大な要塞“フライア”。
アラガミは数歩歩み寄り、遠吠えをすると赤い触手が活性化し、周りに群がっていたヴァジュラたちも活性化した。

それはまるで統率された臣下のようだった。






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