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─────…
「なぁ…俺もう嫌だ…」
「なんで友達を殺さなきゃいけないんだよっ!!」
「こんなの狂ってるじゃないかっ…」
「あぁ…」
いまこの場所にいるのは出席番号8番桑原真、18番谷村雅斗、22番鳥外達也、25番平井友の4人だ。
4人は親友だった。
いつもは一緒だった。
グループを組む時も、悪さをする時も…一緒だった。
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「友ーさっさと遊びに行くぞー!!みんなもう集まってるからな!!」
「おぅっ!!」
学校が終わったあといつもいつも遊んでいた。
「俺達みんな同じ高校行こうなっ!!」
「えっそんなに俺達と離れたくないなんて真、お前もしかしてっ…」
「んなわけねーだろっ!!」
皆で馬鹿やっていつも笑っていた。
「このさき別れる道が来ても俺達は永遠にダチだぜっ!!」
「おうっ☆」
「仕方ねぇな…」
「まぁ俺優しいし」
皆で誓いをたてた。
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「あの頃が懐かしいな…」
「…………死ぬのかな…俺達…」
「…うん…」
「だって俺、お前ら殺してまで生き残りたくねぇもん…」
4人は黙り込みぼぉっと空を見上げた。
4人の心を写すかのように今日の空は曇天だった。
そして、4人は顔を見合わせた。
「ははっ…、やっぱりみんな考えることは同じだよな…」
「さすが俺達だっ」
微笑みながら言う。
4人は前回の放送で言われた禁止エリアへと足を運んだ。
PPPPPPP─…
4人の首輪からカウントするかのように電子音が鳴り響いた。
「「「「俺達は永遠に友達だっ!!」」」」
そう叫んだ4人の顔には死ぬ直前だというのに優しい笑みを浮かべていた。
PPPP‥P─────…
ドォオオオオオンッ
首輪は爆発し、4人は倒れて息絶えた。
みんなで手を繋いで。
─────…
そんな様子を千歌は安全なエリアから見ていた。
あぁなんて死に様なのだろう。
そんなに仲間が大切なのだろうか…
分からない…私には…
…私はあの人達が死にそうになっていたならどうしただろうか…
そう考えるときっと彼等は立派な死に様だったのだろう…
「来世はどうか幸せに…」
千歌の呟きは風に溶けて消えた
桑原真、平井友、谷村雅斗、鳥外達也 死亡
残り5人─…
空っぽの手でナイフを握る
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