千歌達が再会を果たしている間1人、また1人と命の灯が消えていた。





────…






千歌達がいた洋館から少し離れた所に、小さな家が建ち並んでいた。
その中の1つの家の中で、一人の女子生徒が身を潜ませていた。


その生徒は、名簿32番山野光だった。
光の武器は、細いピアノ線だった。そのためそのピアノ線を使いトラップの様なものを作り、もしも侵入してきたならば自分の持っている紐を引けば侵入してきた人の首がすっぱりと逝くような作りになっている。






カタカタカタカタ…









光は、震えながら机の下に隠れ、誰も来ませんようにと願いながら座り込んでいた。すると、誰かが光のいるこの家の中に入ってきた。




コツッ コツッ コツッ






僅かな足音にさえ反応してしまう体
怖くて怖くて仕方がなかった。
だからきっと選択を間違えてしまったんだろう。
気づいたときにはもう遅かった。
ぶしゃあと勢いよく血をすっぱりと斬れた首から流していたのは光の大親友とも言える名簿31番山田奈々だったのだ。


「いやっ…、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


ゴトリと落ちた首、自分に付着した奈々の帰り血。光の精神を壊すのには十分だった。


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」


狂ったように叫びながら謝り続ける光。
そして急に今までいた家から飛び出し近くにあった崖へと向かった


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。奈々ちゃんごめんなさい。今から奈々ちゃんの所に逝くから…待ってて…」



そして光は崖から海へと飛び込んだのだった。
それはこのゲームに絶望したように、この世界を嘆くように…



山田奈々・山野光、死亡
残り16人ー…



絶望にも飽きた頃に



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