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千歌は今、廃校から出て直ぐの森の中を歩いていた。
きっと方角からしてAー5辺りだと思う。
廃校から、ずっと北に向かって歩いていた。
よく、後で集まろうね!!とか言う人達は北に向かって行くからだ。

森と言うことなので結構な獣道だったりするが、千歌は前世で新選組だったためこんなことは苦でもなかった。
木々を掻き分けて歩いていると木のしげみから男子の制服と思われるものがチラッと見えた。
千歌は支給された武器である銃を構え、ゆっくりと近づき、銃をバッと向けた。




「っ!!…………ふぅ」




銃を向けた先にいたのは、クラスメイトだった。
まぁ、既に死んでいるクラスメイトだったが…

確かこの顔は青木良太だった。
頭からはダラダラと血を流していたが死因は鈍器で殴られたからというわけではなさそうだ。
首の頸動脈がすっぱりと切られていたー…、これが原因か…。
相手の武器はきっとナイフなどの刃物だったんだろう。
だがおかしい…
何故頸動脈をすっぱりと切っているにも関わらず頭からも血を流している?ここから考えられることは2人に殺されたと言うことだ。
青木も2人に殺されるなんて気の毒だな…
まあ、私には関係はないか…


私は近くに落ちていた青木の鞄をあさり、パンと水だけを取り、また森の中を歩き始めた。




ゲームが始まってから1時間もたたない内に、死人がでたことにゲームに乗った奴らがいるんだなと多少驚きながらも千歌は前に進んだ。









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