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真白と別れたあと千歌はB-3の灯台付近へと来ていた。
映画でもそうだったが、灯台に何人か集まると予想できる。
また少し歩き灯台の真っ正面と思われる所が見えるところまで来た。そこには既に血を浴びた伊藤望美がいたー…ということは、多分中にはいつも一緒にいた小杉理王・宍戸杏奈・棚橋香・鳥取みゆきがいるはずだー…
だが見るからに望美の様子がおかしかった。
目は虚で何処を見ているか分からない。このことから考えられることはただ一つだった。
映画と同じようなことが…、きっと誰かが料理に毒でもいれて皆が皆を疑って殺しあったと言う所だろう。
まだ予想でしかないが…
千歌はため息をつきながら、虚な目で立っている望美に向かって銃を構えた。
「本当に厄介な事をしてくれたね…」
これでは私の復讐対象が他の人のせいで少なくなってしまった…
デザートイーグルを構えもしもの時のために一発で仕留めることが出来るよいに銃口を定めた。
そして千歌は引き金にゆっくりと力を入れた。
狙うは眉間っ!!!!
パァアアアアンッ
千歌が持っていた銃から火花が散り、一発の銃声が響き、一つの死体ができあがったー…
ふぅ…当たったー
よかった…腕は鈍ってなかった…
千歌はさっと銃を下ろし、灯台の中に警戒しながら入っていった。
そして、中を覗き込むと既に生きたえた亡きがらが折り重なっていた。
「予想通りだった…、ホントに余計な事してくれたなー…」
千歌は亡きがらの中そんなことを一人ただただ考えていた。
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