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───…




廃校を出発してから約2時間が経過した頃ー…






千歌は、今A-3辺りにある廃れた民家(外装は)の中で休んでいた。

民家には応急処置の道具や食料も少しだけ残っていた。
民家と言ってもこの島には不釣り合いなだだっ広い洋館だった。
この洋館の構図は覚えておいて損はないだろうと思い洋館の構図を頭に叩き込んでおいた。
ちゃんと逃走経路も確認済みである。




「ふぅ…疲れた…」




千歌は、洋館にあったソファーの上に寝そべっていた。
そんなとき…





ガチャッ




ピクッ




玄関の方で扉が開くような音がした。千歌は相手に悟られない様に無言で立ち上がり、銃を構えて玄関へと向かった。




カツカツカツカツ…




どんどんと近づいてくる足音。
千歌は侵入者を排除しよいと物影に隠れて銃の狙いを定めていた。



「ねぇ、ここなら休憩できるかな?!」


「出来そうだよね、まあまあ綺麗だし」



侵入してきたのは、7番の菊地唯と2番の青野理砂だった。
私はこの二人が大嫌いだった…
私に前世の記憶がある事を馬鹿にした。
そして何よりも歴史の授業で習った新選組をも馬鹿にしたから…
あの人たちを悪くいうなんて許せなかった…
だから私は…


千歌は音もなく二人の前に出ると躊躇いもなく銃の引き金を引いた。





パァァァァアンッ



パァァァァアンッ




2回銃声が鳴り響きそれらは一寸の狂いもなく見事に二人の眉間を貫いていた。




「ぅっ…」





青野と菊地の体はその場に崩れ落ちる様に倒れた。
そして眉間からドクドクと血が流れ床に血の赤が広がった。



(死んだかな…)



確認するまでは無いが千歌は二人に近づき生存しているかを確かめた。




「………死んでる…ね…」




ふぅ…、と一息つくと、死体の傍らにあったリュックの中をあさった。




「…………はぁ…」



千歌はこの二人に支給された武器を見ていたら笑いを通り越して溜息がでてしまった。
なぜなら二人の武器が鍋のふたにメガホンだったからだ。






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