先輩、後輩



能力別授業が終わった後、蜜柑が急に翼先輩をみんなに紹介したい!と言い出したので現在北の森に引っ張られて来てます


そこには蛍と裕くんと野々子がいて、計6人でお茶会を始めた



「ふーん。学級崩壊ねぇ―…。ま、あそこは棗のクラスだからな―」


B組の学級崩壊について蜜柑が相談して、翼が答えたとき蜜柑が不安な声を上げた




「あ…あの…っ、先輩!」

「ん?」




古宵と翼が2人して蜜柑達を見てみれば、何やら武装をしていた


野々子ちゃんに至ってはどこかへ逃げてしまった




「どうしたの?」


「あぁあぁぁ、あのクマのぬいぐるみはベアっつってなー!!」


「えー、可愛いじゃないこのクマ」



と言うと、蜜柑は恐ろしやーと古宵に擦りよってくる


蜜柑が言うにはベアは普段からも北の森の小屋に住んでいて、学園の生徒達には恐れられているという、まぁ私知っていたけどね




確かベアは要ちゃんが作ったんだったわね、要ちゃんも可愛いけど



「ホント可愛いーv」


古宵はベアを抱き上げた


「!…何しとるん!?危ないで」


焦る蜜柑、古宵に抱かれて照れているベア←



「ふふふ、ベア紅茶くれる?」



と言うとベアは快く紅茶とお菓子を持ってきてくれまた古宵の膝の上に戻った


「えぇぇぇえ!!何で殴らんのー!!?」


と蜜柑はベアに近寄るがまた殴られ足元に再度転がる



「うぅ…」

「蜜柑…大丈夫か?」



ベアは私の膝の上に乗っているので翼が蜜柑を立ち上がらせそして口を開く






「ちなみに、こいつの生みの親ってのが、俺の親友なんだよ。だから俺には一応、刃向かったりしねーんだ、コイツ」




ベアはガキに容赦ねーかんなー、という翼の言葉に蜜柑が反応した




「じゃぁ、何で宵にはめっちゃなついてるん?」

「宵は…大人っぽいんだよ…多分」


と、翼が言った



ふふふ、流石ベアね
私の事分かってるじゃない、と紅茶とお菓子を頬張りながら思った




「で、学級崩壊がどうしたの?」


オイッと突っ込みたくなった翼だったが話の続きをした





「…それでだ。お前のクラスの学級崩壊、棗の所為っつーよりは、行き場の無いストレスがそーゆー形で現れたってところだな」



そのとき蜜柑が疑問の声を上げた



「……ストレス?」

「多かれ少なかれ学園にいる奴で、この学園に不満や不安を抱かねー奴はいねーし」



「学園にとったら所詮、生徒なんて駒だかんなー」







駒ね、すべてはあのクソ校長のせいよ!!
あいつがいなければ泉水ちゃんだって、柚香だってきっと…




「駒…」

「ん。それを感じとれば感じる程、俺や棗みたいにむやみに反抗して問題児のレッテルを貼られる奴が出るってわけさ」




だから学園反対組織―…Zのような人たちが出てくるのよ




「そう言えば翼のそれって」



古宵は翼の目の下の★マークを指す


「何で呼び捨てなんだよ宵は」

「ふっ、私だからよ」



流石古宵
すでに上下関係が決まりつつある(笑)


「と言うより気に入られちゃったのね」


翼が目を丸くさせる


何で知っているんだ、という目で見られた







「コレ、何だか分かるか?」


突然翼が人差し指で、左目の下を指す




「おしゃれっ!」

「「「ブー」」」







私と翼、蛍の声がハモる



「それは「罰則印」っていうのよ」


「ま、簡単に言えば「呪い」だな。学園にはそーゆーのを司る厄介な奴がいるんだよ」


「あー、例えば棗のお面とかそうよ?」


「そういう宵だって制御モン着けてるだろ?」


そういうと翼は耳にあるピアスや今来ているマントを指さした



その瞬間、一斉に私に視線が集まる



「あら、よく分かったわね」


「お前、どんだけ制御モン身に付けてるんだよ…」



「因みにこのマントは一己ちゃん、じゃなかった高等部校長のお手製で1つでピアス5つ分ね」


と軽々しく言ってのける古宵だった


「おま…っ、どんだけアリス強いんだよ!!てか高等部校長って、」


古宵は笑い


「私をなめると痛い目見るからね?」




古宵がものすごい笑顔で言うと急に辺りの空気が冷たくなりブリザードが吹いてる様だった



絶対敵には回さない、と全員の心が一致した瞬間だった


「言っとくけど私は「罰則」じゃないから」






…。








「…まぁお前んとこの学級崩壊だって同じだよ。要は変化球で行けってこと。」

凄い間の後の翼の言葉にみんなが注目する




「奴らにとってストレス発散が“悪さ”なら、お前がそれを別のものにすり替えてやればいい」







まぁ、一理あるわね、でもそれがどれだけ難しいか…
でも蜜柑ならやってのけるでしょう





蜜柑は翼の提案に心を弾ませた











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