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「大丈夫、蛍?」
蛍に濡れタオルや保冷材を渡して聞いた
「蜜柑?」
さっきからずっとうつむいたままの蜜柑を心配してルーちゃんが声をかけた
顔を上げた蜜柑は顔を真っ赤にし、泣いていた
「…仕方ないわね、貴女が泣くと蛍が困るわ。ほら、蛍だってあなたのせいじゃないって言ってるじゃない」
古宵は蜜柑の頭を微笑みながら撫でて落ち着かせる
その様は蜜柑の姉、又は親の様だった
「落ち込んでる暇あんのかよ?勝つんだろ?ゲーム」
流石ルーちゃんだわっ!!
蜜柑も元気になった事だし一件落着
そしてケガ人は棄権ということでゲームは再開した
「なんだよあいつら、3人なのに張り切ってんな――」
「でも結構なめてたけど思ったより燃えねぇ?ドッジ」
「ルカ君いるし、これ以上むやみにアリス使うのも何かなー」
そんな男子達の心境の変化や、蛍と古宵の知らないうちにできた同盟により不正行為を行っていた奴等を片付けたお陰か結局引き分けで試合は終わった
さてさて、レイに会いに行きましょうか
古宵はペルソナに会いに森に向かって行った
その頃
「今日のところはもう引き分けだ。次は違う種目でリベンジだからな」
「でも、まぁたまにはこーゆーのもいーよな―――」
敵チームから聞こえてきた台詞
蜜柑は嬉しそうにしていた
その頃古宵はと言うと、
「久しぶりねー、レイ。いやペルソナかしら?」
急に呼ばれたペルソナは驚き後ろを振り向いたが後ろにいた人物を見てまた驚いた顔をした
「どうしてお前がここに居る」
「あら?久しぶりに会った先輩に対して酷いんじゃなくて?」
威圧感を出して言う古宵に恐れを抱くペルソナ
それほどまでに古宵の威圧は凄いのだ、一般人ではきっと立っていられないだろう
「あなた棗に用があって来たんでしょ?」
「何故それを!!?」
「あら、簡単だわ。私がその仕事を変わりに来たんだもの」
と古宵とペルソナが話しているとき棗は水を飲みに来ていた
この学園に来てからクラスでドッジボールなんてな、
ルカも楽しそうだったし
と思っていたら森の奥からペルソナと燈月らしき声が聞こえてきた
「フッ、良いだろう、お前に出来るのか?」
「あら、ありがとう任務は全て私に回しなさい。じゃあね?あのクソに宜しく。それと私を見くびらないでくれるかしら? 」
古宵は微笑みながら颯爽と去って行った
あらあら、棗に少し聞かれちゃったじゃない
まぁ、いいわ。久しぶりの任務、あっちでもどうせ闘ってたし鈍っちゃいないわよ
ペルソナを見つけ一歩後ずさる棗、額には汗が伝っていた
何故ペルソナと燈月は一緒に居た?
何故と言う疑問が頭の中を回る
その時ペルソナが此方に気付き近寄ってきた
「棗、よかったな任務が無くなって」
と言ってペルソナは去って行った
任務が無くなる?どういう事だ、燈月が関係あるのか?
棗の心には疑問が疑問を呼び既に混乱していた
あの女は何者だ?
だが考えてもまた複雑に疑問が絡み合うだけだった
仕方がないので棗は寮に帰ろうとその場から姿をくらませた
(言葉を借りるなら、殺して、解して、並べて、晒してやるから。あなたの変わりにあの子も守るわ)
(あいつは何者なんだ)
運動は好きよ
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