第20Q



「ったくテメーがちんたら飲み物買ってから始まってンだろが!」

「いて!…え?
12対0!?
えええ〜、オイオイ
マジかよ」

津川くん、中学のときよりもパワーアップしてる!!

それに…DFだけなら涼太くん並!!

「火神、持ちすぎだ!寄越せ!!」

火神から伊月先輩が直接パスを受け取り、春日さんを振り切りボールに向かう。

そこで、レイアップシュートを撃とうとするも、岩村さんに止められる。


「甘いな、その程度の攻めでうちのDFは崩せない」

完全に伊月先輩はフリーでさっきのシュートも入ると思ってたのに、やはり守りが固い


「まだ誠凛点が取れてない!!すげぇえ」


「何やってんスかも〜」

「んー。
この前やって思ったけど誠凛は基本スロースタータっぽいな
けどそこでいつも初っ端アクセル踏み込む火神なんだが、
そいつがまだこねぇならなお更波に乗れてねー」

「おい津川ハリきるのはいいけど、後半バテんなよ!」

「大丈夫っスよー。
思ったほどじゃないんで!」

津川が火神に何かを言ったのか少し熱くなり、ファウルを出した。

『火神!!落ちついて!!』

「火神くんもう2個目です」

「……わってるよ!!」

『火神、完全にはげのペースですね…』

「(はげ…?)えぇ、そのせいで頭に血が昇ってるわ」

頼みのツナはテツのパスとの連携のはずなのに
…正邦のDFが固くてろくに使えていない

テツがボールを抑えたけどパスコートがないから
正邦のDFは全員マンツーマン…だけど並じゃない
常に勝負どころかのように超密着でプレッシャーを掛ける
DFが厳しいのは分かるけど、体力が持たない

…そう思っていたのに


「誠凛タイムアウトです!」

「正邦は古武術を使うのよ」

「古武術…!?」

火神は、きっと他のものを想像してるんだと思う

「正確に言うと「古武術の動き」を取り入れてるの。
その技術に「ナンバ走り」って言うのがあるわ
普通は手足を交互に振って走るけどナンバ走りは同じ側の手足を振って走る
「ねぎらない」ことで身体の負担が減ってエネルギーロスを減らせるわ」



やっぱり…あのはげがやってることは分かってたけど気に食わない…

「ナンバ走りのほかにもふんばらずに力を出したり、
タメを作らず早く動いたりいろんな基本動作に古武術を応用してるそれが正邦の強さなのよ、
けど消えたり飛んだりするわけじゃないわ、相手は同じ高校生よ!
フェイクにも掛かるし、不意をつかれればバランスも崩れる。
いつも道りやればちゃんと通用するわ。
まだテンパるとこじゃないわよ!」


「伊月先輩
…ボール回してもらえないすか」

「え?」

「もっかいアイツとやらせてください」

「…じゃいいか?
任せて。なんか秘策あり?」

「いや…けどおどのつまり同じ人間すよね?
相手より早くぶち抜きゃいいんだよ…です」


『火神…』

「大丈夫か?」

「たぶん大丈夫です。
やるときはやる人です」

そして、試合は再開。
1オン1で火神くんが攻める。切り替えしてのチェンジオブペース


『速い!!』

そして、電光石火なみのシュートを見せる


これで、初ゴール

「へえぇ…初めて見たぞオマエが抜かれるとこ」


「……ははは、いや これからですよ〜楽しくて苦しいのは!」




第20Q 丈夫です

(ハゲは嫌い)
(だってウザいもん)







next





← | →



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -