第8Q





キュッッ…




黄瀬のマークに黒子をつけた


「黄瀬についてんのって…えーと…」


「なんかすげぇパスしてたような…?」


「え。ウソ!?見てね〜」

「てゆーか…」

「「「相手に……なるわけねぇー!!」」」

良いんだよねー、別に相手にならなくても…

「……まさか夢にも思わなかったっスわ黒子っちとこんな風に向き合うなんて」


「……ボクもです」


「一体……」


「どーゆーつもりか知んないスけど…黒子っちにオレを止めるのはムリっスよ!!」




ダムッ!!



キキュッ…





やっぱり火神はヘルプがはやい

     ・・・
「違うね、止めるんじゃなくて…」


・・
「獲るのよ!」



パシッ!!



「なっ!!?」


バックチップ――――!!

火神のヘルプでひるんだ一瞬を…!?



「お前がどんなすげぇ技返してこようが関係ねぇ抜かせるのが目的なんだからな」

「おおぉ!!ナイッシュー!!」


「誠凛また追いついてきた!?」


「…やっかいだな、クソ…ダブルチームの方がまだマシだぞ」


「(あのカゲの薄さで後ろから来られたら、いくら黄瀬君でも反応できないでしょ!)」


「そんなの抜かなきゃいいだけじゃないスか、誰も言ってないスよ、外(スリーポイント)がないなんて」



バコッ!!



火神がテツの頭を使って止めた!?
ちょっ!
テツになんてことすんだよ!!



「(やられた……!!つまり平面は黒子っちが高さは火神がカバーするってことスか!!)」


「(外からのシュートはモーションかかっからな…やっかいだぜ、やっぱコイツら…!そもそもこの流れをつくってんのは11番(黒子)だ。コートで一番のヘボで一人じゃなんもできねーはずが…信じらんねー―!!)」

「行くぞ!速攻!!」


火神が大声を出し、それに気づいた日向先輩が振り向く


「っちっ…」


黄瀬軽くが舌打ちをした



…まてよ…。
このまま行くと…

しまった!!

『テツよけろっ!!涼振り向くなっ!!』


悠音は大声を張り上げた




ガッ!!





凄い音がして黄瀬の手が黒子の額に思いっきり当たった


「「あっ!!?」」


「黒子君!!」

『テツ!!(しまった…遅かったか…)』



ピピピッ!!



「レフェリータイム!!」


「血が……!!」


「大丈夫か、黒子!?」


「……フラフラします。」


「救急箱持ってきて!」

「おい…大丈夫かよ!?」


『救急箱持ってきました!テツ…ごめん…私がもっと早く気付いてれば…』


「大丈夫です。気にしないでください悠音さん…試合はまだこれからで…

しょう…



パタン…



テツが力なく台詞を言って倒れた

「黒子ォ――――――――!!」

















「不本意な結末だが…終わったな…あの一年コンビが欠けた以上…あとは点差が開くだけだ」


心配そうに黄瀬は黒子の事を見ていた


「…………。悠音ちゃん…黒子君はどう?」


『出血が酷いです。試合に出すのは難しいと思います…。(私がもっと早く気付いてれば…)』


「…どうする?」


「黒子君はもう出せないわ。残りのメンバーでやれることやるしかないでしょ!」

「(やれることって…黒子いなきゃ…キツくね?」

「OF(オフェンス)は二年主体でいこう!まだ第2Qだけど離されるわけにはいかないわ、はやいけど「勝負所」よ日向君!」


「黄瀬君に返されるから火神君OF禁止!DFに専念して。全神経注いで黄瀬君の得点を少しでも抑えて!」


「そんな…それで大丈夫なんで…すか?」

「大丈夫だって、ちっとは信じろ!」

「でも……」




「大丈夫だっつってんだろ。

ダアホ!

たまにはちゃんとセンパイの言うこと聞けや。

殺すぞ!



「……!?」


『火神うるさい、先輩方頑張って下さい^^』

「(//////悠音ちゃんのために)行くぞ!」←


火神はビックリして後ろを振り向いた


あぁ…
そおゆうことね…
日向先輩は…


ったく、今時の一年はどいつもこいつも……もっと敬え!センパイを!そしてひれふせ!

「スイッチ入って本音漏れてるよ主将!」


慣れてない火神は日向先輩の急な変わりようにビックリしていた。


「あー、気にすんな。クラッチタイムはあーなんの。とりあえず、本音出てる間はシュートそうそう落とさないから。OFは任せてオマエはDF死にものぐるいでいけ。」





試合再開

未だに海常が優勢



「(スクリーン…!シブいタイミングでやりやがって…!)」



シュッ!!



伊月先輩のパスが日向先輩に渡る



バッ!




「あいにく、ウチは一人残らず……
諦め悪いのよ。」




シュッ





日向先輩のシュートが入る


「優しい時は並み人!!
スイッチ入るとすごい!!
けど怖い!!二重人格クラッチシューター
日向 順平!!」


ざまぁ


4番 SG(シューティングガード)
178p 68s

※クラッチシューター…勝負所でバシバシシュートを決める選手のこと




「沈着冷静慌てません!クールな司令塔!
かと思いきやまさかのダジャレ好き!
伊月 俊!!」


「サロンパスで…ナイスパス
やべえきたコレ」



5 番PG(ポイントガード)
174p 64s




「仕事キッチリ縁の下の力持ち!
でも声誰も聞いたことない!
水戸部 凛之助!!」


「………」


8番 C(センター)
186p 78s




「なんでも出来るけどなんにも出来ない
Mr.器用貧乏!
小金井 慎二!!」


「ひでぇ…」

6番 F(フォワード)
170p 67s




「…………。」



小金井先輩一番可哀想だよなー…
てか何でも出来るけど何にも出来ないって…
どぉいう意味ー?

悠音に新たな疑問が浮かんだ瞬間だった



「(11番(黒子)いたときほどじゃねーが…チームOFもやりやがる…。4番のシュート力を上手く生かしてくんな。)」



残り時間

1分30秒――――


得点
誠凛:海常
48対52

4点差で海常が有利である

「(それでもやっぱシンドイっつの…黒子抜きでパワーダウンしてるし…オレの集中力も切れてきちゃったし…ってか…逆転とかできる気がしねー)」


「第3Q残り3分―――――――!!」


得点
誠凛:海常
68対74
海常が6点差で勝っている
…追いつきそうで追いつけない点差…


「カントク…何か手はないんですか?」

「…前半のハイペースで策とか仕掛けられるような体力は残ってないのよ、せめて黒子君がいてくれたら…」


『大丈夫ですよ、リコ先輩。だよね?テツ』


悠音はまだ寝てると思われていた黒子に声をかけた


「…わかりました」

「え?」


黒子の声にリコ先輩が後ろを向いた

「おはようごさいます。じゃ…行ってきます」


『…いってらっしゃい^^気をつけてね?』

「………はい。」






第8Q ってきます

(テツ…頑張って…)






next






← | →



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -