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「(ちょっ…何よコレ…)」
「なんなんだ一体!?このハイペースは!?」
「まだ始まって3分だぞ!?」
点数は
誠凛:海常
16対17
海常が一点差で勝っている
「(こんなの…ノーガードで殴り合ってるようなもんじゃない…!DFは当然全力でやってる……ただお互いの矛が強すぎる…!!これが…!!)」
『「キセキの世代」同士の衝突ですよ。』
「…うおっ!?」
この状態をなんとかしなきゃな…
まぁ出来ないことはないがな…
あいつが出来るかどうかだな
「(……けど…黄瀬以外の4人もこの圧力…!いっぱいいっぱいもいーとこだぞコレ!!情けねー話だけど、黒子と火神がいなきゃ一気にもってかれる…いつまで保つんだこの均衡…!?)」
ダムッ!
バッ!!
「むっ!?」
「後ろに…フェイダウェイ!?」
バチッ
火神のフェイダウェイが黄瀬によって弾かれる
「なっ…!?」
キュッ、キキュッ!!
黄瀬がフェイダウェイの体勢に入る
火神は反応するが…
バシャッ!!
シュートは入った
「(フェイダウェイ…!?コイツまた…!!しかもキレがどんどん増してやがる……!!)」
『(そろそろテツがヤバいな…)リコ先輩…。TO(タイムアウト)貰って頂いて良いですか?』
「…………何かあるの?」
『まず、皆の汗が尋常じゃありません。このペースじゃ、体が壊れます。特に火神をクールダウンしないと』
「…そうね。」
その頃コート上では…
「主将。TO欲しいです。」
「狽ィわぁ!!そしてナゼ、オレに言う!?」
「ちょっと今のハイペースは体に優しくないです。」
「え?ちょっ何?そのしかも軟弱発言!?」
「あと火神君をクールダウンしないと…」
「え?」
「火神君がムキになって挑めば挑む程、黄瀬君はそれ以上の力で返してくる。今のままじゃ追いすがるのが精一杯でジリ貧になります。」
「(いつもより饒舌だな…もしかしてオレが考えている以上にヤバイ…?)…らしーな。カントクと悠音ちゃんも同じ事考えてる。」
「誠凛TOです!」
はぁ…はぁ、はぁ…
『皆さんドリンクとタオルです!!』
「あっありがとう…」
「(みんなまだ5分とは思えないほど疲れてる…ムリもないわ…攻守が変わるスピードが尋常じゃない!…TOとって正解だったわ)」
『テツ大丈夫!?』
「…危ないです」
『やっぱりか…』
海常ベンチ――――
「なんだ、このていたらくはお前ら!!何点取られりゃ気がすむんだ。DF(ディフェンス)寝てんのか!?オイ!」
「つっても、あの一年コンビはヤベーぞ実際。10番(火神)はオマエが抑ええてるいいとして…。なんなんだあの異常にウッスい透明少年は…。」
「でしょ?黒子っちは実は…てか悠音からタオルとドリンクなんて羨ましいっス…悠音〜オレにも下さいっス!!」
黄瀬は誠凛ベンチに向かって叫んだが、
『嫌』
一言で帰ってきた
「(泣)」
「なんで泣いてんだよ、さっき嬉しそうにしてただろうがテメー」
バコッ!!
「イテッ!!だ、大丈夫っスよ。たぶん、すぐにこの均衡は崩れますよ……なぜなら」
「とにかくまずは、黄瀬君ね」
「火神でも抑えられないなんて…もう一人つけるか?」
「なっ…ちょっと待ってくれ…ださい!!」
火神の変な敬語が出た
流石バ火神だなー
てか涼なんで敵の私にドリンク頼むんだよー
「…いや活路はあります」
みんな一斉にテツの方へ向いた
『「「彼には弱点がある」」』
第5Q 伊達じゃないですよ
(弱点、か…)
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