変わらないもの/後


「…程よく濡れているな。いい感度をしている」

「んっ…いちいち言うなってぇ…仕方ねーだろ…あんたが触ってんだから…」

 ショーツの上から、割れ目の部分を強めに押すと、腰が浮いてとろりとまた愛液が溢れた。

「ここ…どう使うか…お前でも、わかるだろう」

「ああ…」

「直に触ってもいいか?」

「ん…」

 クリスの問いかけに、トーマスは頷いた。
 そこは以前、トーマスがクリスを思いながら一人で弄ったことのある場所。触って欲しいという願望が、まさか本当になるなんて。
 触られて身体もそうだが、何より心が歓喜し、興奮していた。

 クリスが下衣を脱がそうとするのを感じとり、トーマスは腰を浮かせた。スルリと下着と共に脱げ、秘所が露になった。

「なんか…改めて見られると恥ずかしい」

「今さらだろう。初めて見るわけでもない」

 程よく肉が着き、さわり心地の良い太股を撫でる。トーマスはそれに応え、恥ずかしがりながらも、特に嫌がることもなく、脚を開いた。
 普段服で隠されている部分が全てクリスの前に晒された。

「よく見える。いい眺めだ」

「ずっと見てねーで…するなら早く…」

「緊張しているのか?」

「ま…まぁ…多少な…」

 クリスは身体をトーマスの脚の間に入れ、収縮して愛液を溢すそこに顔を近づけ舌先で液を掬うように舐めた。

「う…うそ…?あぁっ!」

 今まで感じたことのない感覚。入り口を舐められたかと思えばそこからクリスの舌が入り込み中の襞を丁寧に愛撫し始めた。

「んん…!っは……ぁん…ああぁ…」

 時折愛液を啜る音が更にトーマスの耳を刺激し、新たな快感を呼び起こしていく。

「いくら吸い取っても止めどなく溢れ出る…まるで湧水だな」

「あぁっ…んっ…や……音っ…わざと…だろっ…!」

 一通り中を愛撫した舌は、割れ目を広げ、ピンク色をしたそこ全体を舐め上げた。舌が往復する度トーマスの脚がビクビクと震える。

「あっ……あぁん……ぁっ、そ…そこ…」

「ん…?ここがどうした?」

「そこ…そこの…ちょっと固いとこが……いぃ…」

「ここか?」

 上部にある芽の皮を優しく剥き、露出したそこを舌でつつくと、トーマスの身体が一層大きく跳ねた。

「あぅ…いぃっ…ん…クリス…、もっと……!あぁん」

 そこは充血し、小さいながらもしっかりと反応していた。
 クリスはその可愛らしい芽を唇で覆い、舌でぐりぐりと押し潰したり、円を描くように舐め回す。
 そして、先ほどまで舌で愛撫していた孔に、そっと中指を入れた。

「ぁっ…!なに!?」

「狭いな…」

 クリスは指を出し入れしながら、トーマスが一番感じる場所を探す。処女であるトーマスの中は狭く、指を入れて動かすのがやっとだった。指の動きに合わせて中は収縮を繰返し、クリスの指を圧迫する。

「ん……ふぅっ……あんんっ…は…」

「苦しいか、すまない」

「平気…だっ…ん……ただちょっと…ぁっ…変な感じ…」

「大きく息をしろ」

 トーマスは頷き、大きめに呼吸をする。中の異物感はあったが、指が出入りする度に擦れる入り口が気持ちよかった。
 しばらくして、クリスは動きやすくなった指を曲げ中のある一点を刺激した。

「!あっ…!?あぁっ!」

 中からの予想外の刺激にトーマスは身体を大きく反らせた。クリスは見つけたそこを緩急をつけながら重点的に擦った。

「あぁ…ああっ…クリスっ…!あぁあ…!やっ…!」

 指の動きを早め、再びトーマスの芽に口付け舐める。両方から来る刺激に混乱し、眼を閉じて頭を振りながらトーマスは悶えた。

「あぁあっ……んんっ…!あっ…ク、リス…もぅっ…!…変にっ…なるぅ…ぁっ…!」

 快感を追おうとしているのか逃げようとしているのかわからなくなってトーマスは唯喘ぐ。絶頂を前にしてクリスが指と舌の動きをさらに速めた。それにつられてトーマスの声がどんどん切羽詰まっていく。

「やっ…あああっ!イっ…イくっ…!…あぁああ!」

 最後にそこを吸い上げると、トーマスは悲鳴のような喘ぎを残して絶頂を迎えた。脚と腰が脈打つように痙攣し、眼を閉じたまま、息を整えようとしている。

「すまなかったな、少し強くしすぎた」

 クリスは動かないトーマスにゆっくりと覆い被さり、閉じられた瞼に口付ける。
 それに応えるように眼がゆっくりと開き、クリスを映した。

「大丈夫か」

「気持ち…良くて……どうにかなりそーだった……ん…」

 クリスはトーマスの頭を撫でながら唇を重ねた。唇で唇を食み、優しく吸ってやる。
 トーマスはクリスから優しい口付けを受ける度に心が溶けそうになった。とにかく彼の唇がとても気持ち良いのだ。

「ん……私も、心の奥でお前に触れることを望んでいたようだ…お前の姿にまさか欲情するとはな」

「いや……嬉しい…ぜ、あんたも早く、俺ん中で気持ちよくなれよ」

 トーマスがクリスの下肢にそっと触れる。そこはすでに熱を持っていて、トーマスは思わず喉を鳴らした。

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