番外編4

あーぁ。暇だなぁ。
どっか潜入したいなー。
と、思っていたら。

「名前。仕事だ。」

『キャッホーイ!!
なに。どこに。いつ。
男騙すの?女泣かすの?』

「名前…。
お願いだから嬉々として顔で
言わないで…。」

だって潜入の仕事あんま
ないんだもん。

なんかもう雑用ばかり
やってる感じで真選組やめようか
なと思いました。

『あれ!?作文!?で、どこさ。』

「輸入会社だ。」

『輸入会社ー…。
ってことはその輸入品の中に
薬物とかなんかヤバいのがあるわけ?』

「それを調べてほしいんだ。」

「最近殺人事件が多いでしょう?
調べたら全員が薬を使っていた
んでィ。」

「『総悟!?』」

「で、そいつらのあとをつけたら
その会社の所って訳で
名前には社長にでも
近づいて証拠を取ってきて欲しい
んでさァ。」

『了解。
ってかなんで総悟はそんなに
詳しいの?』

「俺は名前になにか
あったときように護衛係で
こっそり後をつけるんでねェ。
仕事の内容は知ってまさァ。」

『なるほど。
で、私はどういった感じで
侵入すればいいの?』

「「薬を売ってほしい人。」」

『やだなー。他にないわけー?』

「まぁ、あるにはあるんだが…。」

『なにさ。』

「副長。やはり薬は輸入会社の
社長の確率が高いようです。
薬を売って欲しいならあいつを
殺せと命令されてやったと
いう奴がいました。」

「そうか他はなんかあんのか山崎。」

「はい。会社にはどうやら薬は
置いてないみたいなんです。
こっちが探りを入れたのが
バレたか、場所を移したらしくて。」

『それだと証拠がつかめないね。
薬を持って帰ってきただけじゃ
自分も脅されたと言ったら
そこで終わりだし…。』

「自宅ですかねィ。
保管場所がわかれば俺が
乗り込むんですけどねィ。」

『退くんが侵入するのじゃ
駄目なの?
私は変装していきたいけどさ。』

「自宅は厳重な警備がされてるんだ。
有名な輸入会社の社長だからね。
自宅に警備な警備があっても
おかしくない。」

「どれくらい厳重なんだ?」

「社長と認識できないと
ビームやら銃やら飛んでくる
らしいです。」

「土方さん。
名前にはあぶねぇ。
ここは土方さんが行くべきでィ。」

「お前絶対死ねばいいと
思ってんだろォオ!!」

「本当は俺がこの手で
殺したいんですけどねィ。」
 
「お前に殺されるくらいだったら
自殺するわ。」

それじゃあ総悟の
思うつぼじゃんか。

「名前ちゃん。
とりあえず今俺は輸入会社の
社員として侵入してるんだけど。」

『地味って素晴らしいね。』

「まぁ、バレないけど
っておいィイ!!地味だからって
『で、なに。』あ、うん。」

私はさっさと侵入したいんだよ!!

「で、社長は今お見合いを
してるらしい。」

『お見合い?』

「「だからそれは駄目だ/でィ!!」」

『あぁ。もう一つってそれか。
私がお見合い相手になって
デートして自宅にいけばいいんだね。』

「うん。
名前ちゃん達が自宅に
入った時警備は解かれる。
その時隙を見て沖田隊長と俺が
中にはいるからさ。」

『わかった。』

「いや!!普通に駄目だろ!!
見合いとか!!
デートとか自宅に呼ぶぐらいって
下心ありありじゃねぇか!!」

『トシ。瞳孔開きすぎて怖い。
元々開いてるけど。』

「名前。
犯されたらどうするんでィ。」

『だって総悟も来るんでしょ?』

「…そうでした。
なんだ。大丈夫じゃないですかィ。
危なくなったらバズーカ
放ってやるから安心しなせェ。」

『いや、逆に安心出来ないんですが。
でも、そんなに簡単に自宅に
あげますかね?』
 
「名前次第だろ。」

面白くなってきた。




ってな訳で。

「社長。こちら古くからの
友人の山田名前さん。」

『はじめまして。
山田名前です。』

普通名前変えるときって
名前を変えるだろ。
名字変えてどうすんだよ!!
しかも山田とかありふれてね!?
その辺にいそうじゃね!?
ってかこれ呼んでくれた人が
本当に山田さんだったら
どうすんだよ、的な!?

「いやー。
佐藤が美人な友人がいるからと
言うものだから冗談だと思って
来てみたら本当にお綺麗で。」

『いや、ですわ。
(ってか佐藤でだれ?)』

「(俺だよ、名前ちゃん!?)」

『(いや、いつも山崎で
仕事してんじゃん!?
なのになんで今回に限って
名前変えてんのさ!?)』

しかもまたありふれた名字!!

「山田さん。」

山田さんって誰?あ、私か。

『はい。』

「お仕事は何をやっているん
ですか?」

『仕事ですか?
仕事は事務関係サポートを。
殆ど雑用です。』

本当にな。

「失礼しやす。
お茶をご用意しました。」

『「(沖田隊長ォオ!?)」』

『あ、ありがとうございます。
(なにしてんの!?
ここは退くんと2人だけでしょ!!)』
 
「(名前の着物姿が
見たかったもんで。
似合ってまさァ。)」

…からかいにきたんだろ。
絶対。

「失礼します。」

『「(副長キター!!)」』

「(土方さんなにやってんでィ!!)」

「(てめぇを連れ戻しに
来たんだよ!!)
こちらお菓子です。失礼します。」

「失礼しやす。
(ったく土方は。)」

「(おいィイ!!)」

「山田さん。」

『はい。』

「名前さんとお呼びしても
かまいませんか?」

スパーン!!

「「失礼します!!」」

『「(また来たァア!!)」』

「そ、そちらのお菓子
賞味期限がきれてましてっ。」

苦しい言い訳だぞ。トシ。

「変わりにこれをどうぞ。」

マヨネーズトッピングキター!!

「え。なにこれ!?
もはやマヨネーズだよね!?
なんだよ!!このお菓子!!」

社長キャラ壊れたァア!!

「マヨネーズ菓子です。」

「いらねぇよ!!
名前さん。」

『は、はいっ!!』

私名前呼び許可してないん
ですけど。

「うちに行きましょう。
こんなマヨネーズだらけの
食べ物食べれない。」

「マヨネーズ馬鹿にすんなよ!!」

「(ってか潜入初日に
自宅に行けるとはねィ。)」

『はい。じゃあお邪魔します…。
(行くよ、総悟。退くん。)』

「「(おう。)」」
 
まさかの展開だよ。
ってかトシ…。
マヨネーズ菓子食うなよ。
ってな感じで。

『うわぁ…。
立派な家ですね。素敵です。』

「そうですか。よかった。」

「社長。じゃあ自分はこのへんで。」

「あぁ。今日はありがとうな。
また明日会社で。」

『佐藤くん。ありがとう。』

「いや。お疲れ様です。
(じゃあ頼んだよ。)」

『(了解です。)』

この人の視線を逸らさないと。
後ろに退くんが潜入用の服に
着替えて隠れている
(いつの間に着替えたんだっ!?)

そしてその後ろに刀を
ニヤリと獲物を狩る目をして
握りしめている総悟。
(こ、怖いっ!!)

『あら。
あれはなんですか?噴水?』

「「(潜入成功っ。)」」

「えぇ。
あそこに水があると風水的に
とてもいいと。」

『へぇ。』

ガサガサ。

「今何か音がしましたか?」

「「(やっべえー。)」」

「(もし見つかったら山崎。
おとりになりなせェ。)」

「(えぇェェ!?)」

『ペットでも飼ってらしてる
んですか?』

「あぁ。うちにはドーベルマンが
5匹いるんです。
その音かも知れませんね。
私以外には懐かないんですけどね。」

『へぇ。』

「「(…。ギャアア!!)」」

「ワンワン!!」

「(山崎ィイ!!いけェエ!!)」
 
今退くんの悲鳴が
聞こえたような…。


「今お茶を持ってこさせますね。」

『スミマセン。』

そうか。
使用人がいてこの人と離れるのは
無理か…。

『ごめんなさい。
さっきのマヨネーズの臭いで
冷や汗かいちゃって。
お化粧直してきても宜しいですか?』

「えぇ。あれはないですよね。
お手洗いは角を右です。」

ここにトシがいなくてよかった!!

『じゃあ失礼します。』

パタン。

よし。
きっと総悟も退くんもどっかに
いるだろう。

ブブッ…、ブブッ…。

『携帯のバイブ…。
退くんからだ。』

[今沖田隊長と手分けして
調べたら右端の部屋が怪しい。
鍵がそこだけかかってる。
名前ちゃんのいる階だよ]

右端…。あそこか。

「名前。」

『総悟…。どうしたの。
血まみれ。』

「ドーベルマン。」

『はい、ドンマイ。さて。鍵ね。』

「ピンどめなんかで
開くんですかい?ベタですねィ。」

『ピッキングなんかチョロいよ。
社長の方は大丈夫?』

「あぁ。山崎が社長に仕事の事で
電話して時間かせいでまさァ。
山崎の話のネタが尽きる前に
薬を見つけやしょう。」

『うん。』

扉を開けると金庫。

「こんなに厳重って事は…。
ここで間違いなさそうでィ。」
 
『総悟。行くよ。』

「了解でィ。」
 

巷で最近殺人事件が多い。
そいつらは危ない薬を使い命令さ
れてやったらしい。そこで輸入会社
の社長が怪しいとみた真選組は
社長の家に侵入する事にした。
ってな感じで今怪しい場所の鍵を
ピッキングしている。

『こんな感じでいいかな?
あらすじ。』

「後は名前の
着物が綺麗だったって事ですねィ。」

『もー、総悟ったら。
まぁ、詳しくは前の物語を
見て貰って…。さて。
鍵を開けたのはいいけど。』

「…またドアですねィ。」

『鍵穴はない。
って事は…。トリックドアか。
…やばっ。電話。誰だろ。
もしもしー。』

【あ、私です。】

「(誰でィ。)」

『(社長!!)
私の番号。知ってましたっけ?』

【あぁ。佐藤に聞いたんです。
今どちらに?
もしかして迷われましたか?】

『そうなんです…。
もう右も左もおんなじ構造で
わからないんです。』

【下に降りました?】

『えぇ。下に降りたら
メイドさんがいると思って
でもいないんです。』

【そこから動かないでください。
今行きますから。
どの辺ですか?】

『どの辺って言われましても…。
(社長は私がなんとかするから
総悟はトリックドアを。)』
 
「(了解。)」

さて、どうするか。

『あぁ。えっと一階で窓が
沢山あります。』

【庭のほうですかね…。】

『キャア!!』

【ど、どうしました!?】

『ドーベルマンが!?
追っかけてっ!!いや!!』

【名前さん!?】

『ぶちっと電源切っとけばいいかな?』

「凄い演技ですねィ。」

『やりすぎぐらいがいいんだよ。
多分これであの社長は
屋敷を探し回る。』

「まさか名前が
この秘密の部屋にいるとは
思わない…。って事か。
こっちは解けやしたぜ。」

『お。』

総悟がパネルを上げると
ギィと開いた。やっと薬かと
思ったらまた部屋。どんだけ。
しかも小さな小さな狭い部屋。
総悟と2人で入ってギリギリだ。
エレベーターよりも小さい。

「やりィ。名前と密着ー。」

『セクハラでーす。
ってか次はドアってか…、』

「…ロッカーですねィ。
大きめですがロッカーに変わりは
ありませんぜ。」

『ロッカーの中に薬を
隠してるのかな…?
鍵はついてないけど開かない。
何かこれもからくりがあるのかも。
しかしなんでロッカー? 』

「ここは俺に任せてくだせェ。」

総悟はロッカーに耳をぴとっと
あてた後ガンガンと叩いた。
なにをする気だと見ているが
場所を移動して叩くだけだ。
そんな昭和のテレビじゃあるまいし。

「信じてませんねィ。
っと最後の一発をいれると
はい、オープン。」

『…えぇ!?今のなに!?
どうやって開けたの!?
叩いただけじゃん!!』

「ロッカーマン沖田総悟様に
開けられないロッカーは
ないんでさァ。」

『…おかしい。』

「あり。なんでィ。このロッカー。
道ですぜ。ずっと奥に続いてまさァ。」

『また進めと…。』

この狭さだと着物の
帯が突っかかるな。

「え、名前。
こんな所で…。脱ぐなんて。
案外大胆ですねィ。」

『ニヤリと笑ってジリジリ
近づくな!!違うから!!
下ちゃんときてるから!!』

黒の短パンとTシャツ。
動きやすい侵入用だ。

「チッ。
じゃあ先にどうぞ。」

『…先に行ってください。』

「チッ。」

おいおい、総悟。

「俺はオープンなんでィ。」

『聞いてない!!
そして欲をおさえて!!』

総悟の後に続いていくと
今度は大きな金庫。

『はぁ…。
これで金庫開けてまた道で
またドアとかだったらどうする?』

「まぁ、それはそれで
楽しそうですねィ。」

『なんかルパンになった気分?』

「あー、そんな感じでィ。
あり、金庫開いてますぜ。」

『え。』
 
すると中からガラの悪い
連中がワラワラと…。
ビンゴでしたね。

「なんだてめーら。」

「薬運びにきたのか?」

「やはり薬はここにありましたねィ。
名前。土方さん呼びなせェ。」

『了解。
こちら名前です。
無事薬ありか発見しました。』

【そうか。
こっちは屋敷の前にいる。
おい、てめーら!!突入だ!!
名前。社長はどこにいる?】

『…屋敷のどこか?』

【…。どこかってどこだよ…。】

『まぁ、見つけてくださいよ。
うちらは退くんが怪しいって
行った場所の奥にいます。』

【あぁ。わかった。
おい、お前ら。
屋敷の奴一応全員確保しろ。】

『あ、あと扉は全部開けて
あるけど、一カ所ロッカーあるから』

【ロッカー?】

「ロッカーにはまって
死んじまえ、土方。」

【名前。
総悟に聞こえてるぞって
言っとけ。じゃあな。】

『聞こえてるぞ、って。』

「聞こえるように言ったんでィ。
名前。写真とりやすぜ。
証拠写真。」

『はーい。』

カシャ。

「あーぁ。着物脱ぐんだったら
写真撮っとくんだったぜェ。
今のも好きですけどねィ。」

『どーも。
ってかさっきのガラの悪い人たちは?』

「あっちで伸びてまさァ。」
 
さすが総悟…。




「またせたな。」

『あ、トシ。
…なんで血まみれなの?』

「ドーベルマン。」

『はい、どんまい。
ロッカーあったでしょ?』

「あぁ、あった。
冗談かと思ったぜ。
おい、薬運べ。」

「「「「はい。」」」」

『社長見つかった?』

「あぁ。
ドーベルマンに噛まれてた。」

自分には懐いてるって
言ったじゃん。
まぁ、いいか。

『じゃあ皆捕まって
薬も見つかって終わり?』

「あぁ。」

「楽しかったでさァ。
ルパンみたいで。」

『ね。』

「ってかまじで
土方なんで死なねぇんだよ。」

「総悟ォオ!!
おま、まじやるか?あァ?」

『ちょっ!!こんな狭い所で
刀ださないでよ!!』

「「大丈夫。名前には
あてねぇ。」」

いやそういう問題じゃあない
んですけど。
あぁ!!トシ!!薬の袋切りやがって!!

『薬まってんじゃん!!
皆!!吸わないように!!
早くでて!無事な薬だけ運んで!!』

「「「「「はいっ!!」」」」」

『2人とも、ケホッ。
やめなさい!!ゴホッ。』

めっちゃ舞ってるんですけど!!
目の前が真っ白!!

「名前。大丈夫か?」

『いや、誰のせいだと
思ってんだよ。』
 
あきらか君たちのせいだから。

「名前。
どいてくだせェ。
ってか逃げてくだせェ。」

『ちょっ!!こんな所で
バズーカ撃ったら
粉舞ってるんだから
爆発するでしょ!!』

「やめろ!!総悟!!」

とりあえず私は
急いで出口へ。

こんなに粉が舞っているんだから。
威力はハンパない。
ヤバい。ヤバい。

『トシ。今までありがとう!!』

「なに俺死ぬみたいに
言っちゃってんのォオ!!」

「死ね、土方ァア!!」

「いや、まてまて!!
今バズーカ撃てばお前も
爆発に巻き込まれるぞ!!」

「俺は無敵なんでねィ。
ってことで死ねェエ!!」

ドッカーン!!



「あのー、トシ。
新聞一面に昨日の事件が
のってるんだが。」

「そうか。よかっただろ。
近藤さん。」

「いや、でも最後の爆発は
いらなかったんじゃないか?
ってか総悟。自分も入院して
意味なくね?」

「本当だよな。
お前自分でバズーカ打って
入院とか馬鹿じゃね?」

「黙れ、土方。
意味ならありまさァ。」

「「?」」

『総悟ー。
お団子買ってきたよー。』

「名前。すみやせん。
動けないもんで…っ。」

『総悟っ!?大丈夫!?』

「大丈夫でさァ…。
だから名前。傍に「総悟ォオ!!」
 
事件無事に解決です。



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