日曜

さて、今日は日曜日。真選組に入って初めての日曜お休み。なんだかんだ日曜が仕事になり代休は貰っていたが。日曜に、と言ったし勿論向かうのは万屋です。出てくる時にめっちゃトシに睨まれたし、総悟がついてこようとしたが頑張ってまいた。伊達にスパイやってないからね。というか総悟は仕事しろ。ということで無事に万屋に到着致しました。

『新八君、久しぶり。お邪魔します。』

「名前さん、どうぞ。二人ともきたよー。」

「おぉ!!名前!銀ちゃん!名前きたヨ!」

「はいはい、よぉ。どうだ?真選組は。何もされてねーか?」

『うん、至って平和だよ。とくにヤラレっぱなしで終わる性格じゃないし。あ、はい酢コンブ。』

「キャッホーイ!!」

「え、まじで買ってきたの?普通ケーキとかじゃない?」

『いい大人が何を言うんです!!うちにそんなお金はありません!!』

「お母さんン!!いや、お前絶対稼いでるだろ。まぁ、とりあえず何かあったら銀さんに報告すること。いいな?」

『…。』

「…え。何?この沈黙、まさかもう何かハプニングゥゥ!!まだ数週間しかたってないだろっ。日曜に遊びに来るっていってすっぽかされてんだぞこっちは!さっき平和とか言ってたじゃねかっ!」

『仕事だったんだししょうがないじゃん。…うん。いや、はい。平和ではあったよ、面倒だっただけでさ。』

晋助の所に侵入して泊まって総悟が女装とか言ってもいいのかな?いや、別に総悟が女装はいらないけどそれ言わないと総悟の奴隷になった事がいえないし…。総悟の奴隷のが面倒だったんだよなぁ。

『うーん…。どこまで話していいやら。』

「ちょっと名前…。何悩んでるの?そんなにヤバい事なわけか。つか、どこから、じゃなくてどこまでってとこが話はしょる前提だろお前。」

「まさか侵入した所の奴に襲われたアルか!!」

『いや、何それ。(晋助のとこは確かに危なかったが)』
 
「じゃあ幸子がまさとの3億円奪って崖から落とすっていう感じアルか!?」

「火●サスペンスゥゥ!!幸子って誰!?まさとって誰!?」

『火サスではないよ、うん。実はこの前侵入したんだけどさ。』

「よかったじゃねーか。働くの好きだろ?ってか侵入して人をおちょくるのが。」

『うん。』

「あ、即答なんですね…。で、どこに侵入したんですか?」

『鬼兵隊。』

そう伝えた瞬間銀時がお茶を吹いた。目の前にいた私ではなく、私の横に座っている新八君にかかり眼鏡はきれた。確かにわざわざ新八君にかける必要はあったのだろうか。私にかかってないからなんでもいいけど。

「なんでわざわざ僕にかけるんですか!!普通目の前の名前さんでしょ!!」

「名前の隣にダメガネなんかいるからネ。」

「その通りだー。身をわきまえろ。」

「意味わかんねーよ!!…で、鬼兵隊って大丈夫だったんですか?まぁ、高杉さんも知り合いですし。」

『うん、何もされてない。あ、銀時…。妙な噂流したでしょ。』

「…さぁ、なんの事かなぁー。」

「染み付きまた子はどうしてたアル?」

『…やっぱり神楽ちゃんだったんだ。寝言で言ってたよ。全く銀時は教育がなってない。』

「俺かよっ!…まぁ、違うとも言い切れねー。」

「他に何か言ってました?」

『あと教えてもいいのは…。あ、万斉がおつ、』

「あ、お通ちゃんのテレビが始まります!銀さんテレビ!!テレビ!!」

「このアイドルオタクが。」

「お通ちゃんは最高です志村けん。」

あー、お通ちゃんが好きなのか。じゃあ万斉がつんぽ殿という事は黙ってよう。グラサンとったらイケメンだったよ、と言っとけば仕事したのかよと言われてしまった。お前だけには言われたくない、このプー太郎が。

『あ、見て。晋助の寝顔、撮っちゃったー。寝顔だけは昔と変わらず可愛いのにね。』

「うわ、なんかムカつく。可愛くなんてないアル。寝ててもヤバイ奴ヨ。これどうするアルか?」

『…また子に売りつける?』

「あれ?こっちの女の子は誰アルか?」

『(2人はライバルみたいな感じだし、私がバラしたと知れたらまた奴隷にされそうだな)…それは、うん。聞かないで。』

「別にバレてもいいですぜ。」

「総一郎君。何勝手に入ってるのかな?」

「総悟でさァ。旦那ケーキ土産に。」

「さすが。気がきくね!どうぞ、くつろいで。」

「帰れこのサドォォ!!」

「黙れチャイナ。家主がいいって言ってんだろ。旦那、これ俺でさァ。」

「あー。この子可愛いよね。名前のが可愛いけどー。…え?」

「ありがとうございまさァ。」

『銀時。別に私を褒めるお世辞はいいよ。総悟超可愛かったんだから!!もう妹にしたいぐらい。』

「…これ、総一郎君?」

「ヘイ。チャイナより可愛いーでしょ。」

「ムキー!!いっそ女になっちまえー!!」

「嫌でィ。俺は男でもイケメンなんでィ。旦那、眼鏡。なんで泣いてるんですかィ?」

「いや…。神様は不公平だよな。」

「あ、名前。俺の奴隷なのにどこかに行こうなんていい度胸でィ。俺を巻くなんざ、行っていいと許可してないだろ。」

え、奴隷ってまだ続いてたの。完全に終わってたと思ってた。報告したら行かせたのか、と聞けば目をそらされた。そもそも日曜日は銀時の家に遊びに来る約束だ。出るときもしつこかったが暇なのか。というか仕事はどうした、と問うと後ろからトシが現れた。

「そうだ、総悟。てめーは仕事だろォが。なにサボってんだ。」
 
「サボってねぇーやい。ペットの躾に来たんでさァ。そういう土方さんだって現在進行形でサボってるじゃねぇですかィ。」

「迎えに来たんだろォォ!!」

「名前!!!私名前の昔話聞きたいね!こんな奴らに構ってたら休みが終わっちゃうヨ。シカトで進めるネ。」

「あ、僕も。お通ちゃん録画できたんで。銀さんとどうやって知り合ったんですか?」

「面白そうでさァ。」

「興味はあるな。」

「なに。大串君も聞くわけ?いいぜ。俺と名前のラブラブっぷりをみせてやろーじゃねぇか。」

『んな関係じゃない死ね。』

「ちょっとォォ!!なんか死ねとか聞こえたんだけどォォ!!」

『気のせいだよ。えっとあれは私が先生に拾われて、先生が銀時達に世話を頼んだんだよね?」

「あぁ。誰かの妹、弟って感じで年下がくるのはあったが幼いやつ1人がくんのは珍しくてな。ヅラはベタ惚れだったぜ。」

『小さい頃は皆可愛いもんだよ。』

「へー。名前さんも可愛かったんでしょうね。」

「…性格は今とそっくりだがな。」

-

「銀時。小太郎。晋助。頼みがあるのですが。」

「なんですか?」

「今日から寺子屋に入る子です。まだ小さいですから面倒をみてやってください。」

【…ちっせー。】

-

『第一声がそれとかまじこいつら馬鹿だなって思った。』

「んな事思ったの?!」
 
「名前って何気に旦那たちと年はなれてやすよね。」

『総悟と同じぐらいから晋助ぐらいの間。でも、あれで警戒心がとけたよ。あ、やってけそう!的な。』

「俺たちはお前は本当に子供かって思ったな…。」

-

「じゃあ頼みましたよ。名前、いい子にするんですよ。」

『はい。迷惑かけません。』

「しっかりしてんじゃねぇーか。」

「うわ、ちっせー。」

「銀時、お前それしか言ってねぇーぞ。」

「だって小さくね。」

「可愛いではないか。」

「ヅラって猫とか好きだよな。」

「ヅラじゃない桂だ。桂 小太郎だ。名前だったか?よろしくな。」

『小太郎?うわ、』

「可愛い!!銀時、高杉。持って帰っても、」

「いい訳ねーだろ!犯罪者かお前はっ。」

「離せ、ヅラ。急に抱きしめてんじゃねぇ、潰れんだろ。」

『づら。若いのにづらなの?可哀想…、』

-


「いやー。あん時は固まったわー。」

「…変わんないな。」

「ってかヅラ。名前にベタベタしすぎネ。」

『小太郎はよく面倒みてくれたなぁ。』

「面倒みてたってよりお前にいじられてたな。」

【可哀想に…。】

『なんでよ!そこまでいじってないよっ、…多分。』

-

「クククッ、気に入ったぜ。名前、俺は晋助だ。」

『晋助。』

「え、なにこの子。可愛い顔を被った悪魔ですか?」
 
「黙れ、天パ。」

『黙れ、天パ。』

「ちょっとォォ!!なに高杉の真似してんのっ。怖っ、この子超怖いんですけど。ってか一番懐いて欲しくねぇ奴に…。将来が心配すぎる。」

『 強いものにつくといいって本に書いてあった。』

「どんな本よんでんだ!その年なら可愛く絵本とか読んどけ!夢と希望のおとぎ話読んでお姫様になりたーい、とか言え!」

『あんな嘘のまやかし本読んでも仕方ないよ。王子様なんか迎えにこないし。金が欲しいなら玉の輿に乗った方が早いよ。』

「気をしっかり持て!夢を持つんだ!」

「なに、最近の餓鬼ってこうなの?怖すぎだろ!」

「名前。俺についてくればいい事だらけだぜ?」

「な訳なかろう、名前。絵本を読まないなら、そうだな。小さいんだからお外で駆け回りなさい。」

『嫌。』

-

「…可愛くねー、子供だな。」

『…私そんな生意気だった?今丸くなったね。』

「本当だよ、ったくよー。まぁ、可愛いかったけどな。」

「今現在では可愛い所全然ないですよ。本当悪魔ですよ。」

「顔が可愛ければいいネ。」

『ああ、それ一理ある。大丈夫、神楽ちゃんも可愛いから。』

「名前大好きネ!」

「名前。そいつは有り得ない怪力の持ち主ですぜィ。離れなせェ、握り潰されまさァ。」

「あと腹な。ブラックホールだ…。」

「うるさいネ。いっぱい食べた方が大きくなれるネ!!」

「いや、これ以上とか勘弁して…。」

「で、続きは?」

『あぁ。えっとー…、』

-

『外は嫌。』

「なんでだ?鬼ごっことか。」

『…本読んでるのが好き。』

「小さいうちからんな無気力でどーすんだぁー。というか可愛くない本ばかり読むから心配してんだろ。」

「まぁ、この年で字が読めるのは凄いことだ。それに無気力だ、なんてこんな死んだ魚の目に言われたくないだろ。」

『うん。』

「即答ゥゥ!!」

『天パのお兄ちゃんの名前は?』

「あ、あぁ。銀時だ。銀ちゃんって呼んで。」

『わかった。銀ちゃんに晋助にヅラね。』

「名前…。俺は桂だ、ヅラじゃない。会って30分もたってないのにこいつらの影響うけてないか?」

『さっきも言った。強いものにつく。』
 
「今時の子供ってすげーなァ。もう世の中を悟ってやがるぜ。」

「お前が言えた義理か。高杉も生意気だろうが。」

「銀時…。俺が素直だったらキモいだろ。」

「…確かにな。」

-

『銀時はよく泣いてたなー。』

「泣かせたんでしょォォ!!天パ、とか冷たい目で呼ぶときあるしよ。…あれ?いつから銀時って呼ぶ様になったんだっけ?俺に恋してから?」

『勝手に過去を変えるな。そういうとこが糞天パ、って言われる原因だよ。』

「糞はついてなかっただろうが!」

「で、名前さんはどうしたんです?そのあと。」

「銀ちゃんと付き合ったネ。ハッピーエンドネ。銀ちゃん…。なにあるか?その紙。」

「カンペだしてんじゃねぇーよ!!」

「旦那。自分がモテないのを人のせいにしちゃいけやせんぜ。」

「今それ関係あるゥゥ!!?」

『まぁ、なんやかんや仲良くなってなんやかんやで別れたよ。で、なんやかんやで仕事始めた。』

「なんかスッゴい適当なんだけど。大事なとこ全部ないんだけど。何年分はしょったよ今!なんやかんやってなんだァァ!!」

『なんやかんやは…、なんやかんやです!!」

「だから名前、他局でさァ。それ8チャン。俺ら12チャン。あともうわかる人いないかもしれやせん。」

『あぁ、ごめん。ガラス玉の少年の歌を歌ってたグループの探偵ものドラマだよ。あ、もうこんな時間。トシ、今日はイ●ン感謝デーの日。』

「マヨネーズ買わねーとな。」

「ついでにからしも買ってくだせィ。土方さんのマヨネーズに入れるんで。」

「堂々と言ってんじゃねェェ!!」

バタバタと家を出てく総悟たち。まったく人の家だぞ。攘夷戦争の事真選組は知らないんでしょ?と言えば本人は首を傾げた。おいおい、大事なことだろーよ。そういうとこで目をつけられてんじゃないの。私も聞かれた気がするよ。

『まぁ、念には念を、だから続きは今度ね。ねぇ、銀時。夏休み貰えたら泊まってもいい?』

「いいヨ!!大歓迎ヨ!!」

「何でお前が答えてんだー。いいけどよ。いや、むしろ来て。」

「待ってます。」

『じゃあ休み決まったら連絡する。あ、今度の土産はケーキにするから。』

「よっしゃ!!さすが俺の女、わかってるー。」

『これだから天パは。反省しないな。』

「ごめんなさい、反省してます。調子こきました。」

松平のおじ様のように頭に銃をあてる。新八君が横でぎゃあぎゃあ叫んでる。本当に撃つわけないのに。外で2人が早くしろ、と叫んでるので手を振って家を出る。セミの声がそろそろうるさくなってきた。夏休みももうすぐだ。


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