調査

あの後酔っぱらってる晋助たちに酒を飲ませた。途中変な変態が来たが(彼はフェミニストと主張)それも酒であおり、また子にも酒をのませた。その結果見事情報を聞き出しました。皆さんチョロいな。んな事でいいのか鬼兵隊…。どうやらマジで爆睡してるようだ。

「あと、3年したら輝く…。」

『変態だよ…。寝言も変態だよ。』

「変態じゃなぃ、フェミニスト…。」

『応答してる。…これは使える?』

もしかしたら寝言でとんでもない証言がえれるかもです。いーねー。【密着!!鬼兵隊24時!!】みたいな感じだ。私も酒が入って入りため少しテンションがおかしい。しかし謎に包まれたこの面子の秘密を少しでも聞けるチャンスがあるなら逃してたまるか。

『寝起きドッキリみたいな?じゃあまずは万斉からー。グラサンはずしたいな。…やっちゃうか。』

カカシ先生の素顔と同じぐらい気になる!そーっと近づくと標的は動き固まる。どうやら寝返りを打っただけらしい。ひやひやさせないでくれよ。全神経を集中させてグラサンをはずすにかかる。ドキドキすんね!

『なんだ普通にイケメン。つまんないなぁ、こう昔みたいな目が3みたいなさ。まぁ、万斉に何期待してんだって感じ?さぁて、聞き込み聞き込み。万斉、いつもヘッドホンで何聞いてるの?』

「…んー。今…きの…ちゃん。」

『は?きのちゃん?誰それ、私そういうのに疎いしなぁ。』

「人気の…お通…ちゃん…。」

『お通ちゃんはさすがに知ってる。しかし意外だなぁ。まさかのアイドルオタクかっ。びっくりな情報だが使えるのかな、この情報。』

「プロデューサー…やってるでご…ざる。」

『…つんぽさんって万斉だったの?』

その通りばかりと言わんばかりに親指突き出して寝られても。なんかかっこいー終わり方だな、オイ。ってかいらねーよ、そんな情報。どっかにリークしてもいいけどきっと郵送とかメールのやり取りでいちいちお通ちゃんに会いに来てないだろうし。

『お通ちゃんを張ってたら捕まえられる程簡単じゃないよなぁ。はい、次また子ー。』

「シミ付きパンツ…じゃないッスよ…。」

『いや、誰も聞いてないしね!ってか皆寝てるよね?本当にこれ寝てるよね?私一応小声でやってるけどねてるよね?!』

「…寝てるッスよ、」

『寝てるって自分でいうか?まぁ、いいや。また子にはなにを聞こうかなぁ。』

「だから…シミ付きパンツ…じゃないッスよ…。確認するッスよ…。」

『嫌です。ってかくどいなー。ってか誰に言われたんだよ。なんだか想像つくけども、』

「このガキ…。天パと一緒に死ぬッス、」

やはり銀時絡みか。しかしガキ?新八君はいわないから、…神楽ちゃんか!どんな教育を受けてたんだ。まぁ、父親ハゲらしいからね。仕方ないかな。この前遊びに行ったら昼ドラを勧められて熱弁されたし。今時の子はませてるよね。

「…晋助様ー…。」

『本当に晋助こと好きなんだね。』

「俺は…好きじゃねぇ…。」

『…これ寝言だよね?なんか会話が成立したんですけどっ。こいつら起きてないよな。晋助、なにが嫌いなの?』

「…ヅ…ラ…。」

『あぁ。まぁ、仲悪いよね。小太郎は真っ直ぐというか融通きかないというか。まぁ、あんたらの信念曲げないというか変に頑固なとこ似てるけど。ってかやっぱ美形だなー。』

「…、」

『ん、なんか言った?(…そういえばこの左目どうしたんだろ。私が別れた時にはなかったはず)痛い?晋助、』

「…名前…、」

『…なんでござりましょう。』

「…ヤルか…。」

『ヤんねーよ!!夢の中でもそれかい!!』

「…ん。あー、」

『あ、起きた。おはよう、ございます。』

「…あァ?人の寝顔盗み見なんていい度胸じゃねぇーかァ。」

ああ、そういえばこの人超低血圧だったぜ。寝起き悪すぎ、思わず敬語になってしまったじゃないか。大声だした私が悪いんだけどさ。咄嗟に距離をとろうと思ったが腕を掴まれてしまった。なんで皆起きないんだっ。今だよ、起きるなら今だよ!

「…名前。」

『…何、腕掴むな。逃げられないじゃん。』

「逃がさねェよ。なぁ、」

『…だから何。言い淀むとか晋助らしくないけど。』

「…銀時と結婚したって本当かァ?」

『嘘に決まってんだろ!なにお前ら、人がいない事をいい事に噂作ってんの!?私にだって選ぶ権利あるってのっ。つか指輪してないだろうが、会ってすぐ確認しろよ!酒入ってから聞くとかへたれか!ってか始めたのお前だろォがァァ!」

「ぐっ!!」

「…んー、うるさい。何事でござるか。名前殿!!首!!首締まってるでござるよっ!」

「うるさいッスねー…。ぎゃああああ、晋助様!名前…!!てめぇタダじゃおかないッスよ!」

『だってイラっときたんだもん。自業自得だからいいのよ。』

「だからって人殺しはよくないッスよ!」

『いや、あんた達にいわれたくない。』

「確かに。」

「正論でござる。」

「…名前、てめー。走馬灯が見えただろォが。」

『…寝ぼけてたんだよ。』

「ほぉ、いい度胸だなァ。」

『…太陽の光をサンサンと浴びてきまーす!(逃げるが勝ち)』

「待てコラァ!!」

『待ちませーん。』

二日酔いの今さっき起きた連中になんざ負けるか。私は逃げ足だけは早いんだぞ。さすがスパイやろ。甲板に出れば眩しい太陽が出ていてようやくシャキッとする。さっきみたいなじゃれ合いも楽しかったけどもう朝。そろそろおいとましないとまずいな。

『もう少し情報を、』

「おはようごぜぇやす。」

『あ、おはようございま、えっ...?』

「あ、いいですねィ。その顔。」

『そそそそそそ、』

「…なんでィ。いや、言わなくていいでさァ。」

『可愛っいー!!!なにそれ、変装ってか女装ですかっ。似合うとは思ってたけどまさかここまでとは。美形っていいね!写メ撮っていい?!』

「黙らないと殺しますよ?」

『スミマセン。標準語って怖い。その笑顔も怖い。でもよく引き受けたね。』

「あんたが敵の陣地に泊まるとか言って通信かるからねィ。近藤さんがなにがなんでも連れ帰る作戦で思いついたんでィ。で、やったら名前をどうにでもしていいっていう条件でさァ。」

『…は?』

「だから名前は今日から俺の奴隷でィ。」

『まじでかっ!私がいないとこで勝手に話がすすんでらっしゃるっ。』

「まじでィ。これが組織に入って上からの命令に逆らえない社畜の生き様とパワハラでィ。」

『その言い方だと総悟も社畜ですけど。』

「俺はこんな馬鹿な真似はしやせん。あんたは自業自得でさァ。」

最悪だ。あのサディスト総悟の事だ、何するか分かったもんじゃない。確かに泊まるね!とか言って通信切った私の責任ですけどもっ。やはり晋助と知り合いと言うべきだったか。いやいや、その方が後が怖い。銀時達も巻き込むし、

『なんでんな事に!!ってか退君は!?』

「カバディやってまさァ。」

『山崎ィィ!!なんでいつもみたいにバズーカ撃って連れてこないんだよ!』

「…名前が心配だったんでィ。」

『総悟…。ごめん、連絡くらい入れるべきだったよ。』

「反省したならいいでさァ。って事で奴隷ですらねィ。可愛い首輪をかってやらァ。」

『総悟君。今感動のシーンだったじゃんなに?演技?演技かこのやろー!!謝り損だろうが、反省し損だろうが!』

「反省はしてくだせェ。まぁ、まぁ。そんなに酷い事はしやせん。」

『そんなにって何ィィ!!ってかお前いつものプライドはどうした!私を奴隷にするくらいで女装もすんのかよ。』

「あぁ、土方さんのマヨネーズをからしと入れ替える時に一緒に入れちゃいやした。」

『何そのやっちゃった、みたいな顔。ムカつくんだけど。ムカつくんだけどそれがまた可愛いのが更にムカつく…。ってかトシのマヨネーズになんて事してんの!!はぁはぁ、』

「よく一息で言えやしたねィ。」

まぁね、我ながら凄いと思ったよ。ってか山崎、あとで抹殺する。やはり奴は連れてこなくて正解だったな。しかし連れ戻すくらいなら女装しなくてもいい気がするがやはりそこまで危険なのだろうか。

『ねぇ、総悟が女装するとか真面目に怖いんだけど。』

「なんでィ、来てやったのに。今しか拝めねー貴重なショットですぜィ。」

『そうだね!』

「…なんでィ。」

『いや、なんでもないですよ。(もう携帯に何枚も激写したから。いつの間にって?だてに仕事してないよ)』

「で、なんで変装してねぇーんでさァ。変装のへの字もねぇーでさァ。」

『…まぁ、情報は掴めたからよいとしようぜ。』

「ふーん、じゃあさっさと帰りまさァ。」

『え、ちょっと待ってて。挨拶してからじゃないと面倒なことに、』

「なんで挨拶なんかいるんでィ。適当に消えればいいだろィ。新人が1人消えたところで目立ってなきゃ大丈夫でさァ。」

『いやー、あはは…。目立ったといいますか、なんといいますか。』

「名前、何やってやがる。」

『晋助っ、』

「…高杉。」

ヤバいよ、ヤバい状況だべ。総悟が女装してたとしても誰だよ、的な…。って私はどうやって帰れば?総悟は明らか私が下っ端しか会ってなくてコソコソしてたと思ってる。現実は危ないから会うなと言われていた頭と主要面子とあってる。しかも仲良く晩酌…。向こうは心配して女装してまで来てくれたというのに。

『私死んだわ。』

「…誰だ?こんな奴いたか?」

『ああ!!新しくはいったの。そ、空ちゃんだよ。私を案内してくれようと、』

「空?」

「なんで、空なんでィ。」

『ふと見上げたら空だったから。』

「ってかそれで本当に仕事してたんですかィ?情報はきたけどあんたコソコソともしてねぇし。高杉と話す時点で、」

『仕事はしてたさ!でも知り合いだと上手くできないんだよ!晋助とかすぐ嘘バレそうじゃんっ。』

「知り合い?」

『…あら。私ヤバい事喋った?』

「何コソコソ話してるんだァ?飲み直すぞ。」

「知り合いってどーいう事でィ。」

『あんたはもう飲むな。えっと、だから知り合いだと緊張して上手くできない的な。トシは初対面だったからいい的な。』

「んな事聞いてねぇーでさァ。高杉と知り合いなんですかィ?」

「お前…、鬼兵隊じゃねぇーな。」

「頼まれたってこんな所入らねーやィ。」

「ハッ。頼まれたって入れねーよ。女装する奴なんかなァ。」

『え、超可愛いーじゃん。見てみ、めっちゃ美少女じゃん。』

「名前…、ちょっと黙ってなせェ。」 

「いや、説明しやがれ。」

「そうですねィ。確かに俺も説明して欲しいですねィ。」

さっきまで睨んでいた目線が突き刺さる。ったくなんなんですか。まったくね、Sに囲まれるとろくな事がない。いや、キュンとかしないからね。これ誤魔化しきかないよなぁ。もうバレてるようなもんだし。

『まぁ、完結にいうと仕事だから?』

「短いなァ。もっと詳しく教えやがれ。」

「そうでさァ。」

『あんたら敵でしょ!!なんでダック組んでんのっ。』

「早くしなせェ。」

「俺は気が短いの知ってんだろ。」

『…はい。えっと、銀時と小太郎と晋助は寺子屋を一緒に通った幼なじみです。で、なんやかんやで私は真選組の観察に入る事になってー、鬼兵隊に潜入する事になったんだよ。まぁ、1人で自由気ままにやってたのがただどっかの専属になっただけですよ悪いかこのやろー。使えるもんは使ったまでよ。』

「開き直ってんじゃねーよ。ってかなんやかんやってなんだァ?」

『なんやかんやは…。なんやかんやです!!』

「名前ー。それ他局でさァ。」

『あ、そっか。他局か、懐かしいね。いやね、元はといえば銀時がトシとあ、副長さんね。と喧嘩していい争った結果がこれです。文句は銀時に言ってください。』

「あのヤロー、ぶっ殺す。」

「まぁ、親離れにもいい時期でさァ。」

『そうそう。』

「って事で俺たちはこれで。」

『そうそうってうわ!!』

「待てコラァ!」

「待てといわれて待つ奴はよほどの正直もんでさァ。」

『あのー。小脇に抱えるのやめてもらえません?あ、晋助!!日曜日は休みだからその時に遊びに来てね!それ以外は捕まえるからな!』

「ククッ。てめかぅには捕まえられねぇよ。…逆に捕まえてやらァ。」

「じゃあ、それをまた助けにきまさァ。」

「また女装でかァ?」

「はぁ。ったく名前は手がかかりまさァ。」

『いや、私頼んでないし。じゃあね、晋助。』

「…またな。」

『…晋助が逃がしてくれるなんて珍しいー。総悟、今のうちってぎゃあああ!なんで飛び降りんだよ!!」

「はいはい。」

『いや、はいはいの意味がわかんないし…。ねぇ、聞いてる。怒ってんの、ねぇ怒ってんの。』

近くに止めていた黒い車に乗り込む。パトカーだとバレるからね。そっから荒っぽく運転してあっという間に屯所へ。小脇に抱えられた時も思ったけど私酒入ってんだよね。おえおえしながら門をまたぐ。

「俺は部屋に戻りやすから報告頼みやしたぜ。」

『あれ?着替えちゃうの?』

「当たり前でさァ、気持ち悪ィ。じゃあな。」

「よぉ、無事か?」

『うぉぉえぇぇ。トシ、大丈夫だよ。総悟なら部屋戻ったよ。たった今。うっぷ。』

「大丈夫じゃなさそうだな、違う意味で。…あいつ心配してたんだぜ?」

『…は?心配?総悟が?びっくりしすぎて吐き気止まったわ。』

「…俺も最初そう思った。泊まるって言ったっきり朝になっても連絡つかねーから心配して、山崎は別の仕事でいねーし。頼める奴がなかなかいなくてな。高杉が入る確率が高かったから腕がある奴がいいし。」

『…カバディなんかやってないじゃん。』

「カバディ?…で、どうする、って事にって俺らは顔われてるからよな。」

フーとはかれた煙になんだか落ち着いてきて涙が出そうになった。あのプライドの高い総悟が嘘までついて女装までして来てくれた。…見返りは高いけど。今頃いい笑顔で首輪を選んでるかも知れないけど。まぁ、無事で何よりだと私の頭を軽く叩いてトシはどっかへ行ってしまった。その後丁度総悟が部屋から出てきたので私は後ろから抱きついてやった。素直じゃないねぇ、全く。

オマケ(万事屋にて)

『って事で晋助に会ったら叩っ斬られるかもしれないんで。』
「って事ってどういう事!!」
『じゃ。』
「ちょと名前!色々説明足りねぇよ!」
 
(真選組にて)

「総悟ォォ!!てめっ!!マヨネーズにからしいれたろォ!!」
「俺からのプレゼントでィ。」
『1つは総悟のプライド入りだよ。よかったね、トシ。』
「よくねぇーよ!!何!?プライドって!?」
「俺のプライドは高くつきまさァ。」
「だからいらねぇーってのォォ!!」



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