キラキラ涙の運命

泣きたくないのに涙がでちゃう。だって女の子だもの。悲しかったたら涙くらい出るさ、でも泣いてる所なんて見られたくない、なので屋上でサボりなう。さっきから携帯がめっちゃ鳴ってるけど気にしないんだから。祐希心配してくれてる、なんて喜んだりしてないんだから。

大体誰のせいで泣いてると思ってるんだ。久しぶりのデートだってのにアニメの再放送があるから無理だの言いやがって張り倒して野郎かあのオタク。…やり返されるからやめよう。それでもわかった、なんて言う私ってめっちゃ優しー。

祐希もちょっとは感謝すればいいよ!そうだよ、祐希に付き合うのなんて私だけなんだから。仕方ねえからメール位返してやりますよ。優しいからね名前さんは。好きです名前、という文面。あれ、涙で視界がぼやけてよく見えないや、見間違いかな。え、祐希くん謝罪とかないんですか。いきなり愛の告白ですか。嬉しいけど君そんなキャラ?

「いつまでサボってんの名前。ほらうち行って一緒に再放送見るよ。仕方ないから明日は付き合ってあげてもいいですよ…、」

『祐希、膝枕してあげようか。』

「えー、俺寝ちゃうかもよ。コンビに行ってお菓子かっていこうか。飲み物も、」

さりげなく繋いでくれた手にもう涙は必要ない。単純ですって?だって女の子だもの。愛のメールを保護して膝枕しながら祐希の顔を観察しますよ。涙なんてもうどっかに行ってしまった。だって必要ないしね。




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