不良山田君と委員長山田さんについての視察





「おい山田」

「何ですか?山田君」

「テメー山田じゃねえか」

「貴方も山田ですよね!」


@大抵山田君から話し掛ける



「ああ! また胸ポケットに煙草入れて! あれほど駄目と言ったはずですが!」

「うっせえんだよ眼鏡。テメーに指図される覚えはねえ」

「めっ眼鏡は関係ないです! 大体、未成年者に煙草は禁止されています!」

「関係ねえだろ、オメーには」

「…、そう、ですけど!」


A実際に山田君が煙草を吸ってる姿を見た人はいない



「つーか何でテメーの前でプリント書かされなきゃいけねえんだよ」

「先生から頼まれたんです! 山田君がサボるからいけないんですよ。ほら、分からない所があれば教えてあげますから」

「何だその上から目線は。舐めてんのか」

「わ、たしだって先生に頼まれて渋々やってるんです! 文句言うなら先生に言ってください!」

「チッ」


B山田さんは山田君が苦手な範囲の復習を欠かさない



「…何だこれ」

「え?どこですか?」

「…」


Cいつもは目を合わせないくせに山田さんが俯くと、山田君はじっと見つめる



「意味わかんねえよ死ね」

「そんなこと言わないでください。このプリントで最後ですよ!」

「ったくまじダリー」

「じゃあ飴玉あげますから!」

「何が飴だクソ」


D何だかんだ言って受け取る山田君



「美味しいですよね、これ」

「別に」


E山田君の好みの味を知ってる山田さん



「ほら出来ましたー!これで終わりですね」

「馬鹿か、明日もあるんだろ」

「いえ!山田君が頑張りましたので先生に頼んで明日の課題は無しにしてもらいました。お疲れ様です、山田君」

「…チッ」


F山田君の舌打ちの意味を、山田さんは知らない



「山田く〜んっ終わったならこっちきて話そうよ〜っ」

「あー?」


G山田さんが目を逸らす意味を、山田君は知らない



「…山田」

「…何ですか?」

「…何でもねえよ」


H二人の関係が変わるかは、彼等次第




 


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