■ 緋色の疑惑E

「どうしよう、何も道具とかおいてないや…」


縛られているのは手だけだったのでなんとか立つことができた
部屋を見て回るものの、特に何もない


「あ…」


その時、誰かがドアを叩く音がした
急いでドアの覗き穴を見ると、見覚えのある人がいた


「え?」


ガチャッとドアが開いた






「新ちゃん〜
 名前ちゃん発見したわよ」

「!」

「名前ちゃんを家に連れて帰っても大丈夫かしら?」


今名前がいなくなったら大騒ぎになるかもしれない
ベルモットなら俺たちの仕業だと気づくと思うだろうが、バーボンは余計に赤井さんのことを怪しむだろうな


「赤井さんどうする?」


隣にいた赤井さんに相談すると「連れて帰っても大丈夫だろう」と言った


「母さん、名前を変装させて連れて帰ってくれ」

「オッケー!任せておいて!」


母さんが電話を切ったのと同時に赤井さんと俺は今後について作戦を立て始めた


「名前にも協力してもらう」

「え?」

「ボウヤは嫌だろうが……名前の立場を利用することも必要だろう
 名前自身もそういっている」

「それはそうだけど…」


名前が危険な目に遭うなんて…

“私は新一のしんゆうだから!なんでも言ってね!約束!”

親友を信じなきゃだめだよな…


「分かったよ、赤井さん」


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