■ 緋色の疑惑B

「名前、おはよう」

「おはよう」


大学の子たちに挨拶をして席に着く
すると、LINEの通知来ていることに気づいた
LINEを開くと沖矢さんから《今日は迎えに行きます。授業は何時に終わりますか?》とメッセージがきていた

《14時に終わります。
 何かあったんですか?》

《詳しいことはその時、話します》


了解のスタンプを送信すると、可愛らしいパンダのスタンプが返ってきた
これ、私がこないだ可愛いって騒いだやつだ


「もしかして、彼氏とLINEしてる?」

「え?」

「名前ちゃん、恋する乙女の顔してるもん〜」

「かわいい〜」


大学の子たちに指摘され、顔が赤くなった
どんな顔してたんだろう
……恥ずかしい


「やめて……恥ずかしい」


しばらくからかわれていると、先生が教室に入ってきた
みんなは今度詳しく教えてねというと自分たちの席に戻っていった

私は顔の熱を逃がすのに必死だった






授業が終わり、私は沖矢さんとの待ち合わせ場所に急ぐ
赤い車が目に入る
もう来てる……やっぱり何かが起きてる


「沖矢さん、どうかしたんですか?」

「バーボンが動き始めた」

「名前に何かするとは思えないが、利用することはあるかもしれない
 なるべく、俺から離れるな」

「わ、分かりました」


ピリピリした空気なはずなのに赤井さんの言葉にときめいてしまった私はおかしいのだろうか


「ボウヤもなんとかしようとしているようだが、時間の問題だろう」

「……安室さんは頭良いから」


その時、新一からLINEがきた
何か事件が起きたらしく、ジョディさんやキャメルさんと一緒に巻き込まれてしまったらしい


「え?」

「どうした」

「コナンくんがジョディさんやキャメルさんと一緒に事件に巻き込まれたそうです
 そこに関係者として安室さんもいるみたいで…」


何かが起こり始めた
最近、視線も感じるし、私にも何かが起きる
自分の身は自分で守れるようにしなきゃいけない




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