■ ゼロB

1人目の女性は高坂樹理さん
お茶を淹れたのはこの人だったらしい
蘭ちゃんのお父さんは飲み比べをしようと持ち掛け、なおかつお茶を淹れた高坂さんが毒を入れることができると疑っているようだった


「そんなことしてません!お湯を注いだのはみんなの前でしたし…
 それにさっきおっしゃった通り、毒入りカップをすり替えたとしたら…
 私の場合は一目瞭然です…私が飲んでいたのは青い色をした「バタフライピー」
 須東さんが飲まれていたのは、赤い色をした「ハイビスカスティー」
 八方さんは茶色い「ペパーミント」、別府さんは黄色い「カモミール」」


2人目は八方時枝さん
八方さんが飲んでいたのは茶色いペパーミント
蘭ちゃんのお父さんが亡くなった女性が飲んでいた紅茶と似ていると言ったので、カップを覗いてみたが、そこまで似ていなかった


「その飲んだ紅茶は皆さんがそれぞれ選んだんですか?」

「ええ…テーブルに並べて好きなのを…
 飲み終わったら、カップをティッシュで拭いて、次のお茶って感じで
 樹理だけは私たちが来る前からずっと青いお茶を飲んでましたけど…
 体に良いけど、苦くておすすめできないって」


4人の配置は、八方さん、亡くなった須東さん、別府さん、高坂さん
亡くなった須東さんが見ていた携帯の写真を両脇から別府さんと八方さんが覗き込んでいたらしい


「伶菜が携帯をはなさなくて…
 あの子って昔から独占欲が強くて、自己中で無頓着…
 彼女の今の旦那も私の元彼!略奪婚よ、略奪婚!
 …だからって別に殺したいと思ってませんけど」


女性の世界の闇を見た気がした


3人目は別府華月さん
「そりゃあ怒るわよ!
 伶菜に勧められて買った株が暴落して、こっちは大損したっていうのに…
 伶菜はちゃっかり下がる前に売り抜いて大儲けしてたんだから!
 お陰で…借金まみれ…」

「だから殺害を?」

「…彼女が死んでお金が戻ってくるならそうしてたかもね
 でも樹理も伶菜のせいで息子さんのお受験失敗したようなもんだから…」


お茶を飲み始めてから別府さんと八方さんが入れ違いで一度ずつ退室した
別府さんはトイレへ、八方さんはお菓子を買いに行ったらしい
後の2人は部屋から出ていない

お茶を飲んでいたカップは高坂さんのもの

3人の事情聴取が終わると、新一たちに続いて部屋を出た



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