あなたの色に染まる 番外編 | ナノ
そうだ京都に行こうB


「新一〜!」


大きく手を振ると照れながらも手を振り返してくれた
新一と会うのは本当に久々だ
新一の隣には蘭ちゃんがいて、後ろには和葉ちゃんと服部くんもいた
Wデートしてたのかな

和葉ちゃんと出会ったのも結構前だけど、あの時は服部くんとまだ付き合ってなかったからなあ


「なまえ、アメリカから帰ってきてたなら連絡しろよ」

「だって新一、京都行くって言ってたし、会わないと思って」


新一は私の表情見て、推理をしたのか
赤井さん、自由な人だなと言った
自由の国の人だからねって言うと新一は笑った


「蘭ちゃんも久しぶり、和葉ちゃんも服部くんも」


みんなと挨拶を交わす
秀一さんの方を見ると、新一と何やら話をしていた
あの二人は仲良いな、私としては嬉しいけど


「どっかでお茶しよ!」

「そんなら、ええとこ知ってる!
 よく平次と行くん」

「行こ行こ!」


女子はくっつきながら歩き出す
ああ、久々すぎるこの感覚
アメリカでは年上の人ばかりだから……たまに秀一さんが連れてくる後輩さんいるけど、男の人だし。
意外と秀一さんはヤキモチ妬きなのだ、結婚してから知ったことである


「あの人がなまえちゃんの旦那さんなん?初めて見たわ」

「うん、優しい人だよ」

「なまえは本当に赤井さんのこと好きだよね」


蘭ちゃんの言葉に頬が熱くなる
結婚して何年たってるけど、まだ恥ずかしさが消えない


「ええなぁ……あたしも早く平次と……」

「和葉ちゃんは本当に可愛いな〜〜!」


思わずハグをする
服部くんと和葉ちゃんは本当にお似合いだから、結婚式には呼んでほしい
ウィディング姿見たい


「そういえば、なまえって結婚式やらなかったよね……?」

「うん、アメリカに行ってすぐだったし、秀一さんはお仕事忙しいしね
 私もそんなにやりたいわけじゃないから大丈夫だよ」

「子どもとかもいらないって感じなの?」

「それは………本音を言えばほしいけど……言い出せてない」


結婚2年目で子どもがいないのはおかしいだろうか
しょっちゅう、日本に帰ってきてるし、仕事も忙しく、秀一さんに余裕がないようだったから
そんなこと言い出せなかった
結婚式だって、そこまでこだわりはなかったけど…少しだけやってみたいとは思ってた


「なまえ、赤井さんはなまえの言うことを迷惑に感じたりはしないよ
 だから、早めにお話した方が良いよ」

「うん、ありがとう
 蘭ちゃん」


秀一さんの方をチラリとみると、目が合った気がした


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