ふと出た本音
試験も終わり、結果を待つだけになった
何もすることがなく、ただ携帯を眺めていた
零くんから連絡はなかった
連絡しても反応はなかった
いつしか、赤井さんと連絡をとることが多くなっていた
寂しさを赤井さんで埋め合わせしているようで私は自分は最低だと思った
不思議と赤井さんとの会話は楽しくて、電話やメールは楽しみの一つだった
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合格発表の日、一枚の封筒が届いた
私の志望校が書いてあるそれに私は緊張しながら、中身を出した
「!」
結果は合格
頑張って良かった
私は零くんに電話をした
「なまえ?」
「受かったよ!」
「俺もだよ、また4年よろしくな」
久しぶりの零くんの声に嬉しくてたまらなかった
私は本当に零くんが好きだ
「なまえさ、浮気とかしてないよな?」
「え?」
「この間、男の人といるとこ見たから」
もしかしなくても、赤井さんのことだ
「違うよ、友達
久しぶりに会ったから少し話しただけ…
零くんも連絡しても返事ないから、新しい人でも見つけたのかと思ったよ」
自分でも驚くくらい低い声が出て、驚いた
零くんは電話先で言葉を詰まらせているのが予想できた
「ごめんね!嫌な言い方しちゃった!
他の友達にも合格の連絡しなきゃだから、またね」
零くんが何か言おうとしていたが、無理やり電話切った
なにこれ、わたし、最低だ
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