将来の夢
未来が変えられないのは過去でいくつかのフラグを立ててしまっているからだろうか
それなら、変えなきゃいけないのは過去
私には過去を変えることと同じくらい大切なことがあった
私はもう高3だ
零くんはそのまま、警察学校を目指すのだろうか
「零くん、大学行くの?」
「悩んでるよ、なまえは?」
「大学かなあ……私、小説家になりたいんだよね」
「そういえば、なまえこの前の作文で賞とってたもんな」
私は文章を書く仕事がしたかった
小説じゃなくてもいい、何か文章書きたい
人と話すのは難しい、でも、文章ならうまく伝えられる
「うん…私の特技ってそれくらいかなあって思って」
「俺もなまえと同じ大学目指すかな」
「えっ!ほんと!?」
嬉しすぎて、勢いよく立ち上がると、零くんが「受かったらまたよろしくな」と言った
警察学校は?と聞きたかったけど、零くんには何か事情があるのかもしれないから聞けなかった
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