引き金を引いたのは
私は不思議な事に自分の気持ちだけでタイムスリップができるようになった
どうしても、あの未来の真実が知りたくて、私はあの日にタイムスリップをしてきた
「……」
涙が止まらなかった
私はすべての光景を見てしまった
誰も悪くない
零くんも長髪の男の人も
さまざまなことが重なってしまっただけだ
どうして、こんなことに
私はまたあの日に戻った
「あの…!」
ビルに入ろうとするスコッチさんに声をかける
止めなきゃ、このままじゃだめだ
「え?」
「行かないでください!
行ったら………」
「ごめんな、誰だかわからないが、俺は……」
階段を駆け上がっていくスコッチさんを私は追う
止めなきゃ、止めなきゃ……!
ガチャッとドアを開けると、血まみれのスコッチさんがいた
次は私が引き金になった
長髪の人も、零くんも誰もいない
私が、原因だ
「う、うそ……」
何度やり直しても結果は一緒だった
微妙に違ったりしたが、スコッチさんは死んでいた
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