いってらっしゃいのキスはフレンチで@


アニメ:690〜691話


また工藤家に入り浸っていると突然、新一が駆け込んできた


「新一、どうしたの?そんなに急いで…」

「蘭たちが来るんだよ!」

「え、今から!?」

「なまえ、写真探すの手伝ってくれ!」

「うん?」


私はよく分からないまま、新一と一緒に書斎の方に走る
とりあえず、何かの写真を探すんだね!
書斎に入った頃にちょうど「おじゃまします」という真純ちゃんの声が聞こえた


「あ、このこと沖矢さんに言ってない」

「あ…」

「私、ちょっと沖矢さんのところに…」


すると、書斎に蘭ちゃんたちが入ってきてしまったため、手遅れであることは明らかだった
後で沖矢さんに怒られるかもしれない


「ちょっと、コナンくん
 探すの手伝おうか?」

「大丈夫!
 もう見つかりそうだから
 キッチンで紅茶でも飲んでれば?
 なまえ姉ちゃんももう大丈夫だよ!」

「わかった」


キッチンに戻って、紅茶を蘭ちゃんたちに出して、一緒に紅茶を飲んでいると、真純ちゃんが突然こんなことを言い出した


「やっぱり、隠してるんじゃないかなあ」

「真純ちゃん、隠してるって何を?」

「エロ本じゃないの?」


園子ちゃんの突然の発言に驚いて立ち上がると、園子ちゃんに「なまえはウブよね」と笑われた
座ると、蘭ちゃんと園子ちゃんが微笑みながら、私の頭を撫でた


「だって、毎月勝手に蘭に掃除させていたのに、その写真だけは探させないなんて怪しくない?
 でも、なまえには探すの手伝うように頼んでいたのよね?」

「そうだね、さっき連絡きて、コナンくんを手伝ってくれって頼まれたんだ」

「なまえは昔から新一に頼られてるよね」

「あはは、そんなことないよ
 蘭ちゃんは昔から新一といちゃいちゃしてたから
 私は私でサンドイッチ状態で大変だったよ」

「そりゃあ、ご愁傷さまだわ」

「分かってくれる?園子ちゃん」

「まあ、2人のいちゃつきを見てたらねぇ…」


すると、真純ちゃんが「隠しているのはエロ本じゃなくて、女の存在かもしれないね」と言った
顔は真剣で私もつい、一瞬だけ本当のことのように思ってしまった


「髪どめのゴムが棚に置かれているし、洗う前の食器の中に口紅を親指で拭ったグラスが混ざっている
 そして、洗い場の排水口には長い髪の毛…
 カツラみたいだけど…」


わ、絶対新一のお母さんだ


“きゃー!
 なまえちゃん、久しぶりね♪
 もう、こんなに大きくなっちゃって…!”


さっき帰ったばかりだから、食器そのままにしてたし……
完全に油断していた


「あ、私、沖矢さんに話さなきゃいけないことあったんだった…
 ごめん、ちょっと行ってくるね」


今日は“あの日”だから、沖矢さんに知らせなきゃいけないんだった