そんなの分かっていた@


アニメ:684〜685話


「沖矢さん、どこかに行くんですか?」

「実はボウヤからスキー場まで送ってほしいと頼まれてな…」

「スキーか、私何年も行ってないな……」


小学校とか以来かも
高校の時は、いつも体調崩してたし
なんだかんだで、高校の行事は全滅だった


「少し滑ろうと思っているんだが、一緒に行くか?」

「は、はい!」


私は沖矢さんに準備をするので少しだけ待ってくださいと言って、鞄をリビングにとりにいった
スキーウェアとかはないけど、借りられるのかな

沖矢さんがスキーをする姿、かっこいいんだろうな
想像しただけで、胸がときめいた


「お待たせしました!」

「お前は分かりやすいな」

「え?」

「何でもない、行こう」


新一と哀ちゃんたちを乗せて、車は走り出す
私は何故か哀ちゃんと新一に挟まれるように座ることになってしまったけど

哀ちゃんが了承したから沖矢さんに頼んだんだろう
哀ちゃんなら「あの人に送ってもらうくらいなら、行かないわ」と言いそうなものなのに


「みんなでスキーですか、いいですねぇ
 どうせ行くなら私も一滑りしましょうか
 少々体も鈍り気味ですし…」

「あら、体を鍛えなきゃいけない理由でもあるのかしら…」

「そりゃあ…女性に好感を持っていただきたいので…
 まあ、その女性は1人しかいませんが…」

「あ…」


新一が「高木刑事!」と呼ぶと、車も同時に停まった
沖矢さんエスパー…?
すると、突然「落ちたァ!」という叫び声が聞こえた


「高木刑事乗って!現場に行ってみよ!」


高木刑事を助手席に乗せて、車はまた走り出す
今日は後ろに乗ってて良かった

現場に着くと、人がたくさん集まっていた
新一と高木刑事が車を飛び出していく
私は隣にスマホが置きっぱなしになっていることを気づいた


「哀ちゃん、私コナンくんにスマホ渡してくるね
 ないと困るかもしれないから」

「ちょ、なまえ……!」


車を降りて、新一に駆け寄ると死体がそこにはあった
悲鳴をあげそうになったが、なんとか飲み込んだ
後から沖矢さんたちも追ってきて、ふらついた私の体を沖矢さんが支えてくれた

スマホを渡す前に新一は高木刑事と建物の中に入って行ってしまった