もう一人の探偵@


アニメ:646話〜647話


「ね!なまえ!」

「え?何、園子ちゃん」

「なまえ聞いて無かったの?
 今日はなんかボーっとしてるけど大丈夫?」

「大丈夫だよ、それで何の話してたの?」

「新一くんが蘭にメロメロって話よ」

「あはは、新一って蘭ちゃんのこと大好きだもんね」


そういうと凄い勢いで、新一に睨まれた
本当の事でしょ……

でもこれは後から小言言われるだろうなあ
それにしても、私が知らないうちに告白していたとは……

昔から蘭ちゃんと新一は独特の世界を持ってたから……なんか寂しいな

突然、園子ちゃんが大声を上げた


「痴漢!この人痴漢です!」


園子ちゃんの方を見ると、誰かの腕をつかんでいた


「あ、いや……ボクは」

「しらばっくれちゃって!
 今お尻触ってたじゃない!
 蘭、懲らしめちゃお!」

「うん!」

「ちょっと、2人とも…!」


私が止める前に蘭ちゃんは痴漢(?)に蹴りを入れようとしていた
しかし、痴漢(?)の足が蘭ちゃんの蹴りを止めた
その瞬間、痴漢(?)が反撃をした
ギリギリのところで蘭ちゃんは避けた


「さすが関東一、やるじゃん!」

「ら、蘭…」

「園子離れて…この痴漢強いよ」

「あ、それは弁解させてくれ
 ボクは断じて…」

「痴漢じゃないよその人!
 だって僕見てたもん!
 園子姉ちゃんのお尻を触っていた手をその人がつかむとこ
 んで、その人の手を園子姉ちゃんがつかんじゃったわけ!」


痴漢の疑いも解け、その人は「さっきはサンキューな、ボウヤ」と言って、蘭ちゃんたちに話しかけていた

誰かに似ている気がする
その人がチラッと私を見て笑った気がした


「!」







「ええ!?部屋がない!?
 なんでだよ、ちゃんと予約してだろ?」

「申し訳ありません…お断りしたはずが、こちらの手違いで…」

「ねぇ、早くケーキ食べにいこ!ぼく、お腹空いちゃったよ」

「そだね」


新一の一言で私たちはケーキバイキングに向かうことにした


「でも、彼イケてたよね?
 蘭並みに強いし、なまえどう?」

「どうって…?」

「なまえの彼氏にどうって話よ」

「え!?」


園子ちゃんがにやにやしながら、聞いてくるので私は顔が真っ赤になった
赤井さんとは少し前にそんな関係になったものの、恋人がいるから…!なんて言ったら、2人からの追及は確実だ


「真さんと空手で戦ったら、どっちが強いんだろ」


園子ちゃんの興味が別に移ったようで、私は胸をホッと撫でおろした