The pain of parting is nothing to the joy of meeting again.
私には忘れられない人たちがいる
小さいの時に近所に住んでいた女の子と男の子
二人とも仲が良くて、将来結婚しそうなんて、微笑ましく見ていた
“もー!二人ともは本当に素直じゃないなあ”
“うっせーな!”
“しんいち、くちわるいよ!”
私は二人が大好きだった
ずっとみんなでいられると思っていた
両親が死んで、黒服の男たちが訪ねて来たあの数日後に私は引っ越さなきゃいけなくなった
米花町からはそこまで遠く離れなかったものの、元々住んでいた場所からは遠く離れた
引っ越すことなんて告げられぬまま、私は突然姿を消した
それからちょくちょく見かけてはいたのだ
でも、私は二人に危害が及ぶことを恐れて、二人と関わろうとはしなかった
それで二人の間で色々あったことを私は知っている
この間、志保ちゃんにそっくりな女の子の隣に居た眼鏡の男の子を見た時になぜか私はなつかしく感じてしまったのだ
「新一と蘭ちゃんに会いたい」
私はあの日からずっとそれを願いに願っている
きっと、いつか再会することができる
三人で笑い合うことができると信じて私は、二人を避けながら生きてきた
「別れの痛みは、再会の喜びに比べれば何でもない」
父がよく言っていた言葉が胸に沁みて、目から涙がこぼれた