二つの再会
「博士んちいって、ゲームでもしようぜ」
「そうですね!」
「コナンくんと哀ちゃんも早く〜!」
おうと適当にコナンが返すと、子どもたちは嬉しそうに会話をし始めた
下校時間ということもあって、周りは小学生でいっぱいだった
「どうしたんだよ、灰原」
挙動不審になっている灰原にコナンは思わず声をかけた
「なんか感じるのよ……誰かの気配」
「組織の奴らか……?」
「違うわ、これは……」
灰原が目の前からやってくる女性を見て、目を見開いた
その女性が道曲がったところでコナンは灰原にまた話しかけた
「さっきの女の人がどうかしたのか?」
「知り合いに似ていただけよ」
「知り合い……?」
「組織の人間じゃないわ、ただ親同士が仲が良くて…
私たち子どもの方も歳も近いから、それなりに仲良くしていたの」
「親同士って…」
「そうよ、あなたの考えている通りで彼女の親は組織の人間
その両親は数年前に事故で亡くなってしまい、勿論組織がその子を野放しするわけがなく…組織のメンバーに入るはずだった
でも彼女はある条件で組織から逃れることができた
それに関して、詳しくは私も知らないわ……知ってるのは幹部の人間だけじゃないかしら」
「そうか……」
俯くコナンに灰原はグッと拳を握りしめて、灰原は静かに告げた
「江戸川くん、興味本位で近づかない方がいいわ、彼女は組織に監視されているの
あなたが下手に手を出したら、あなたは勿論私や周りの人たちだけじゃなくて彼女にも危険が及ぶわ」
灰原は言い終わると、そそくさと博士の家へ入って行った
「……どこかで会ったことあるような気がするんだよな、あの女の人」
「さっきの女の子、志保ちゃんに似ていた………」
なまえは口に手を当てて、グッと涙をこらえた