黒と黒が混ざり合っても黒にしかならない


黒と黒が混ざり合っても黒にしかならない

母がよく言っていた言葉だ
母は、女神のような人だった
いつも笑っていて、私は怒られたことはなかった

私は誰よりも親から愛を注がれた自信がある


そう、全て狂ったのは母が死んでから数日経ったあの日
玄関のチャイムが聞こえて、ドアを開けるとそこには黒い服を着た大男とプラチナブロンドのロングヘアーの女性が立っていた


「見つけた」


プラチナブロンドのロングヘアーの女性は私を見て、口角を上げた


その日、私は母が言っていた言葉の意味を知る



黒服の男たちが私に残酷な現実を叩きつける
父と母の秘密、きっと私にだけは知られたくなかった秘密





「お前の父親は凄腕のヒットマンで、母親は組織の優秀な科学者だった」