True love stories never have endings
(本物の愛の物語には、結末なんてない。)
降谷と安室とめんどくさい恋をする
彼との出会い
高校生になると、周りが彼氏を作ってデートしたキスをしたその先をしたなんて話をよく聞くようになった
他人事のように思いながら、高校3年目となってしまった
勿論、彼氏いない歴イコール年齢
話は変わるが、最近彼氏と別れたらしい二人の友達が合コンするらしく、数合わせ(料金払うからと土下座され仕方なく了承した)として参加することになった
「こいつ、私の幼馴染なんだけどね、なまえ狙いなんだよ〜」
「え」
何それ聞いてないぞ
だからそんな必死だったのか裏切り者!
私は彼氏いらないってずっと言ってたのに!
私の友達はそんな私を気にしないようで、色黒イケメンの降谷くんに夢中なようだ
友達の幼馴染を押し付けられた私は、適当に相槌をうつことにした
――――数時間後
私たちはファミレスから場所を変え、カラオケに来ていた
状況は大きく変わり、余り物は私と降谷くんだけだった
降谷くんは友達二人を適当にあしらっていたようで、それが原因でぼっちになってしまったらしい
多分、この人も数合わせだなあ
「ねぇ、なまえ
歌って〜!」
「しょうがないなあ」
「みょうじさんって歌上手いんだ?」
珍しく降谷くんが話しかけてきた
驚いていると、友達が代わりに答えた
「そうだよ〜
俺の歌に酔いしびれろ!みたいな感じ〜」
降谷くんのツボに入ったらしく、笑っていた
私は歌っている途中で降谷くんと目が合った
私は歌うとテンションがおかしくなるので、降谷くんに意味もなくへらっと笑った
何故かすぐに目を逸らされてしまったが、テンションがハイになってしまった私はそんなことを気にも留めなかった
「今日のなまえやばかったね〜」
「いつも以上に良かった」
「なんかわかんないけど調子よかった!」
カップル二組はこれからもどこかへ行くようで、ご苦労さんなこった
ラブホ街への道を曲がったのを私は見ていないことにした
「あの降谷くん私のこっちだからばいばい」
「あのみょうじさん
歌素敵でした
俺、一目ぼれしました」
「はい?」
「みょうじさんとあわよくば交際したい」
「私彼氏ほしくないので、ごめんなさい」
「友達からでいいので!」
あまりに必死なので、私は友達からならと返事をした
降谷くんがあんまりに嬉しそうに笑うので、私はどうしたらいいのかわからなくなった
私は結果的に連絡先を降谷くんと交換しなきゃいけなくなった
これが私と降谷くんの最初の出会いだった