True love stories never have endings
(本物の愛の物語には、結末なんてない。)


降谷と安室とめんどくさい恋をする

黒い影が差す



仕事が終わり、帰ろうとすると零から電話があった
「今から迎えに行く」
その一言を言うと、零は電話を切ってしまった


今日残業してるのに、何で帰る時間分かるの
また何か仕掛けてるな…

後で問い詰めてやろうと、意気込んでいると誰かがオフィスに入ってきた
私はなぜか反射的に隠れてしまった


「よくきてくれたな、ジン」


社長の声がして、少しだけ机の下から顔を出すとそこには黒服の男がいた
なんだか、嫌な予感がした

社長と男がオフィスからいなくなったことを確認すると私は荷物をまとめて急いで、会社を出た
誰にも言えないと思った
零にも


「わざわざ迎えに来なくてもいいのに…」


「今日はバイトも本職の方もないからね」


いつもと変わらない零を見て安心した
まるでさっきのことが夢のようだ


「そっか、ありがとう」


「元気ないけど、何かあった?」


「ううん、何でもないよ
 疲れているだけ」


零は特に気にした様子もない
良かった、ばれてないみたい

目を瞑ると眠気が襲ってきた


「着くまで眠ってていいよ」


「ん…」


なんだか思い出せないけど、私は悪い夢を見ていた気がする
悲しくて、暗くて、何か悪いものが私の身体に染み込んでいくようなそんな感じがした