True love stories never have endings
(本物の愛の物語には、結末なんてない。)
降谷と安室とめんどくさい恋をする
知らないふりはお互い様
最近誰かにつけられている気がすると会社の先輩(女)に相談すると毛利探偵を紹介された
昔にそういった関係のことを相談してお世話になったらしい
流行に疎い私でも噂は聞いたことがあった
眠りの小五郎と呼ばれていて、どんな難事件も解決してしまう名探偵らしい
先輩が毛利探偵に話を付けてくれたので、私は毛利探偵のところに行くことになった
「ストーカーに心当たりは?」
「いいえ…全くなくて困ってます」
毛利探偵は優しそうで、凄く好感がもてた
娘さんも可愛いし、預かっているというコナンくんも可愛い
「今のところ何も起きてないので、警察は動いてくれないと思って、今回毛利探偵にお願いする形になりました……」
「分かりました、必ずあなたを守って見せましょう!」
「ありがとうございます!」
そんな時、誰かが探偵事務所に入ってきた
「毛利探偵!依頼ですか?」
「ああ、ストーカー被害にあっているそうだ」
「安室さんバイト終わったんですか?」
「今日はお客さんが少なかったので早めに上がっていいと言われたんです」
「(ふるや……?)」
入ってきた安室さんという色黒の男性は私の知り合いによく似ていた
安室さんは私を見ると驚いた顔をしていたが、すぐに何事もなかったような顔になった
この世には自分に似ている人が三人はいるらしい
なので、似ていたけど違う人なのだと思うことにした
私と彼の間には何もない
もう終わったことだ
それは私のせいでもあるし、彼のせいでもある
だから、お互いを責めるようなことはしない
「はじめまして、安室透と言います。毛利探偵の弟子です」
「どうも、みょうじなまえです」
安室さんが彼だとしても、初対面のフリをしているというのは降谷零として私に関わる気はないのだ
「毛利探偵、では依頼の件よろしくおねがいします」
毛利探偵に連絡先を書いた名刺を渡し、毛利探偵からも名刺をいただいた
さっさとこの場を去りたかった
彼によく似た安室さんを私は見ていたくなかった
「もしよければ、僕の車で送りますよ」
「結構です」
安室さんが私の腕をつかんで引き留めてきたので、私は腕を振り払い、毛利探偵に会釈をしてから、探偵事務所をでた
探偵事務虚から出てから少し歩いたところで、白い車が私の隣に停車した
ちらっとみると、運転席に安室さんが乗っていた
私は軽く舌打ちをした
安室さんは車から降りてくると「乗ってください」と助手席のドアを開けた
「お断りしたはずですが……」
「あなたはストーカー被害にあっているんですよね?
一人で歩くなんて無防備すぎます」
「偽の表情を貼りつけて、気持ち悪い
降谷はそんな人じゃなかった」
「何の話ですか?」
ここまで来ても知らないふりをするらしい
それなら私も何も話すことはないと安室さんを無視して歩き出す
「相変わらず、可愛げのない奴だ
でも、そんなところが好きだったんだけどな
昔より激しくなっているのは俺のせいか」
私に聞こえるようにわざとらしく言ったその言葉を私は聞こえていないふりをした