True love stories never have endings
(本物の愛の物語には、結末なんてない。)


降谷と安室とめんどくさい恋をする

予期せぬ裏切り



※降谷視点



「どうした!状況は!?応答しろ!」


部下たちの応答がない
まさか、全員赤井に…?
最悪の場合のことを想定し、冷静にこれからのことを考え始める
そんな俺の冷静さを崩すように、奴の声が耳に届いた


「久しぶりだな…
バーボン…いや、今は安室透くんだったかな?」


赤井秀一…!!!
思わず、歯軋りをしてしまった
そんなことを気にせず、赤井は話し続ける


「君の連れの車をオシャカにしたお詫びにささやかな手土産を授けた…
楠田陸道が自殺に使用した銃だ
入手ルートを探れば何かわかるかもしれん…
ここは日本、そういうことはFBIよりも君らの方が畑だろ?」


「まさかお前俺の正体を!?」


そんなはずは…!
俺の情報は公安でちゃんと管理されている…
ハッキング…?そんなことできるはず…!


「組織にいた頃から疑っていたが、あだ名が『ゼロ』だとあのボウヤに漏らしたのは失敗だったな…
『ゼロ』とあだ名される名前は数少ない…調べやすかったよ
“降谷零くん”」


赤井はハッキリと言った
“降谷零”と
沖矢昴=赤井秀一だった場合、何らかの方法でなまえから情報を得たと思うが、その仮説も今の現状が崩している


「恐らく俺の身柄を奴らに引き渡し、組織の中心近くに食い込む算段だったようだが…これだけは言っておく

目先のことに囚われて狩るべき相手を見誤らないで頂きたい
君は、敵に回したくない男の1人なんでね…

そして、彼の事は今でも悪かったと思っている…

最後にもう一つ、君の彼女はこの事を知っている
女というものは、男が思っているつもりも強く、手から簡単にすり抜けていく、ちゃんと捕まえておいた方が良い、随分、大人しい顔をして荒々しいお嬢さんなようだからな」


「お前、なまえに何かを…!」


「心配しなくていい、危害は加えていない
 それに、彼女は俺にとっても特別な存在だからな」


「は!?赤井お前!!」


電話はそのまま切れた
なまえに即連絡するも、通じない

赤井の隠れ家か、どこかに一緒にいる?
まさか、赤井とそういう関係に?


しばらく身を潜めていた嫉妬心がメラメラと燃えだした
家にいないということは確実だ

早く行って、待ち伏せをしよう
なまえには聞きたいことがたくさんある