True love stories never have endings
(本物の愛の物語には、結末なんてない。)


降谷と安室とめんどくさい恋をする

青天の霹靂



「佐々木くん、今日は部活ないの?」

「うん、だからもう帰るんだ
よかったら、みょうじさん途中まで帰ろう」

「うん」


佐々木くんは今日は天使のように微笑んでいた
彼は結構女子に人気がある

そんな彼の唯一の女友達である私は、嫉妬というか羨ましがられる
それで別に嫌がらせやいじめを受けたことはない
心清き、佐々木くんのファンでさえも心が綺麗なのだ


「佐々木くんすごいね、誕生日のプレゼントだらけだ」


そういって、私も誕生日プレゼントを渡すと微笑んで、ありがとうと言った

「持って帰るの大変だけど、有り難いよ」

「本当に佐々木くんは良い子……弟にしたい!」


佐々木くんは俯いて、黙り込んだ
悪いことを言ってしまったかと、謝ろうと思った時、私は突然腕をつかまれて、机に押し倒された


「ふふ、みょうじさん面白いこと言うなあ
僕、みょうじさんのそういうところ好きだよ

人とある程度の距離を置いてるくせに一度信じたら、とことん信用する
素直というよりは少しバカで、純粋で、僕はそんな君を今までずっと見てきた」


いつものゆっくりな口調とは違い、攻めるような口調だった
私は、そんな佐々木くんから逃れるために、力いっぱい彼を蹴った
隙を見て、私は鞄を持って、教室を出る

走り続けても、どんどん追ってくる


「待ってよ!みょうじさん!」


優しい口調なのに、表情は佐々木くんじゃないみたいで、私は怖くてただ逃げ回っていた
こういう日に限って、残っている人がいない

私は玄関で靴を履きかえて、外へ逃げた
後になって冷静になれば、職員室へ逃げ込むべきだった
でも、その時の私は生まれて初めて死に近い恐怖を感じていたからそんな冷静な対応はできるわけもなかった

降谷とは比べものにならないくらい狂ってる人
それがいつも羊の皮をかぶって、私の隣にいた


「降谷……!助けて…!」


運動部の佐々木くんと万年文化部の私では結果は見えていて、呆気なく鬼ごっこは終了した
路地裏に連れていかれた私は、壁に押し付けられた


「何で逃げるの?みょうじさん」


「……は、離して」


「みょうじさんが悪いんだよ……」


佐々木くんはポケットからナイフを取り出した
私が震えだすと、佐々木くんは楽しそうに笑っていた


「ふふ、みょうじさんの彼氏は助けになんてこないよ」


「それはどうかな?」


「……どうしてここに!」


「なまえに発信機を取り付けていたんだよ
俺は君より執念深いやつさ」


「……降谷」


私の目からは涙がこぼれた
安心して、私はそのまま気絶してしまった


起きたら、私は自分の部屋のベットにいて、降谷の姿はなかった
母に聞くと、色黒の男の子が私を抱えてきたらしい


それから降谷からは連絡はなく、私が連絡しても返事は来ることはなかった
一か月が経過して、私は降谷に呼び出された



「俺、警察学校に行くことにしたんだ」