「あなたの瞳は宝石、いや宇宙のように輝いている」
ベランダに現れた白い服装をした男は「また会いましょう」と言って闇夜に消えた
「……宇宙」
私は鏡で自分の瞳を見た
彼が言うような宇宙のように輝く瞳はそこにはなかった
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「昨日の怪盗キッドの生放送見た!?」
「見た見た!やばかったね〜」
クラスの女子たちが大きな声で怪盗キッドについて話しているのが聞こえた
私は昨日現れた白い服装の人を思い出していた
そういえば、怪盗キッドの服装によく似ていた
「みょうじさんも怪盗キッド好きなの?」
「え?」
同じクラスの黒羽くんが私を見つめていた
「(話しかけられている!?)」
相手に目線や視線がばれないように伊達眼鏡をかけているのにどうして、私が彼女たちを見ていたことに気づいたのだろうか
「ちょっと、快斗!
みょうじさん困ってるじゃない!
ごめんね、みょうじさん」
「いえ……」
遠くで全てを見ていたと思われる女子が「何あれ」「感じ悪」と言っている声が聞こえて、私は真面目に早退を決意した
立ち上がって、中森さんに謝ってから、荷物をまとめて教室を出た
それを黒羽くんが悲しい顔で見つめているとも知らずに