また怪盗キッドが予告状を出したらしい
惚れた弱みというか、好きな人を見たいという欲には勝てなかった
そんな気持ちできてしまった
前と同じ町のど真ん中だった
すると目の前にいた黒いキャップを被った人がこっちを見て話しかけてきた
「初めまして、お嬢さん」
黒いキャップで顔はよく見えないが、直感で何故かわかってしまった
「怪盗キッド…?」
「はい、わざわざ来てくれてありがとうございます
これをどうぞ」
怪盗キッドは私に予告状によく似たカードを渡してきた
裏返すと、そこに書かれていることに私は驚いて、下げていた顔を上げた
そこにはもう誰もいなかった
『本日、宇宙の輝きを放つ瞳を持つあなたをいただきにまいります
怪盗キッド』
こんなの、私でもなくても期待してしまう
それが好きな人からなら尚更
カードを鞄にしまおうとすると、その手を誰かに捕まれた
この前の予告の時に出会った男の子が立っていた
確かキッドキラーと呼ばれている江戸川コナンくん
「お姉さん、そのカード見せてくれる?」
返事をする前にカードは江戸川コナンくんの手に収まっていた
「……お姉さんは怪盗キッドの恋人なの?」
「ち、違うよ!」
疑いの目を向けてくる江戸川コナンくんから逃げたくてたまらなかった
この子、本当に小学生…?
「違うなら、僕と一緒に行動してくれるよね?
僕、キッド捕まえるつもりなんだ」
私は断るわけにはいかず、小さくうなずいた
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無事に怪盗キッドから宝石を守った江戸川コナンくんは私に連絡先を書いた紙を渡すとそそくさ帰ってしまった
ずいぶん、小さなメル友ができてしまったなと連絡先を保存して、確認メールを江戸川コナンくんに送った
後にLINEで話したり、出かけたりする間柄になるのだが、それはまた別の話