「快斗、行くの?」


「あぁ、損保ジャパン日本興亜美術館から5枚目の向日葵を盗みにな」


「向日葵を守ってね…」


「ああ、任せとけ」


快斗は私の頬にキスをした
照れ隠しのように「じゃあ、いってくる」とそそくさと出かけてしまった


「自分でキスしたのに、照れ屋だなあ」


快斗と出会うまでこんなに幸せに感じたことはなかった
わたしはいつももらってばかりだ
少しでも快斗に返したいのに、私は無力だ

すると、私のスマホが震えた
見ると蘭ちゃんからの電話だった

「もしもし、蘭ちゃん?」

《キッドについての会議があるんだけど、来ない?》

「うん!いく」


私に何ができることがあるとしたら、きっとそれは関わらないことだ
でも、せめて快斗を見守りたい
それだけは許してほしい


《じゃあ、待ち合わせ場所は……》


ごめんね、快斗
快斗を近くで見ていられる蘭ちゃんやコナンくんが羨ましくてしょうがないんだ





「あ、なまえも来たのね!」


「園子ちゃん、昨日ぶり」


「なまえもキッド様ファンなの?」


「うん」



すると、園子ちゃんは仲間ができたと私の手を握って喜んでいた


「じゃあ、会議室に行きましょ!」


私は園子ちゃんに手を引かれ、会議室に入った


神妙に雰囲気でおとなしくしていると外国の人?が「キッドは手段を択ばない人殺しだ」と言った
私が反論する前に園子ちゃんが言いたいことを全部言ってくれた

快斗は人の命に危険を及ぼすことは絶対にしない
キッドはマジシャンだ

人殺しなんかじゃない

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