「数日ぶりだな」


「快斗…何してたの」


「話は中でしようぜ」と快斗がいうので、私は預かっていた鍵を渡した
鍵を受け取ると快斗は私の手を引いて、家に入った


「実は、向日葵を狙っているやつがいる」


「え?」


快斗の突然の発言に私はポカンと口を開けた
そんな私のおでこにキスを落とした


「な、なに、いきなり…」


「なまえがぼーっとしてるから、キスしたくなった」


「そ、それより…向日葵を狙ってる人って!?」


「それは言えねぇ」


「な、なんで…」


眼鏡をおさえて、下を向く
私は考え込むと眼鏡を触ってしまう癖があった
眼鏡を触っているとすごく、安心する
私の心を隠してくれているような気持ちになるからかもしれない


「…勘違いすんなよ
 足手まといとかじゃなくて、お前を危険な目に遭わせたくないんだ
 今回の犯人は、危険だ」


快斗が私の頬を掴んで、上を向かせる
快斗の目は真剣で私は何も言えなくなってしまった

私は、快斗が嫌がることはしたくなかった


「ごめん、私…快斗がどこかにいっちゃうんじゃないかって…
 私の知らない快斗になっちゃうんじゃないかって…怖くて」


「大丈夫、俺はいつまでもお前の傍にいるよ」


快斗が私を安心させるように手を握った
私は自分が情けなさから、涙が流した


「泣くなって」


「わたし、快斗の重みになってない?」


「なってるわけないだろ
 なまえがいるから、俺は頑張れる」


「…私もだよ
 快斗がいるから…」


「好きだ、なまえ」


「私の瞳が?」


からかうように笑いながら言うとと、快斗も笑った


「瞳“も”好きだぜ」


「私も、瞳“も”好きだよ」


2人で見つめ合って笑う
私はジッと快斗の瞳を見た
相変わらず、澄んだ瞳だ


「なまえの瞳フェチはすごいな」


「先に言ったのはそっちだよ」


大丈夫だよ
私だけは、何があっても快斗を信じるよ

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