蘭ちゃんがもっている携帯から、「キッド!?どこにいるんじゃ〜!」という次郎吉さんの声が聞こえた
それと同時に中森警部の部下の人が飛行機で事故があったと知らせに来た
「くそっ!ここからじゃ見えねぇ!」
コナンくんが走って行き、私も後を追うように走り出した
快斗がこんなことをするわけがない
きっと誰かが快斗を、怪盗キッドをはめようとしてる?
私がコナンくんに追いつくと、飛行機がギリギリのところまで迫っていた
「!」
ぶつかる寸前で、飛行機は停止した
「あっぶねぇ…」
「……良かった」
私は生まれて初めて、死の恐怖を味わった
震えが止まらなくて、そのまましゃがみこんでしまった
すると、コナンくんは何かに気づいたようで窓の外を見つめていた
私も見ていると、白い何かが飛んでいた
コナンくんが走り出し、私はそれが怪盗キッドだと気づいた
なんとか、立ち上がって、コナンくんを追うも、追いつけなくて見失ってしまった
怪盗キッドは人を危険な目に遭わせるようなことはしない
何かがいつもと違う
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しばらくして、コナンくんが向日葵を持って、戻ってきた
「良かったわ、早く見つけてくれて」
「そうね、もしこの炎天下の中、放置されていたら絵の具が融けて展覧会の夢も潰えていたわ」
「おお…よくやったぞ小童!さすが、キッドキラーじゃ!」
私の中でもやもやとした気持ちが渦巻いていた
私は蘭ちゃんに早く帰ることを告げると快斗の家にむかった
快斗が日本に戻ってきているから、家に帰っているかもしれないと思ったからだ
家の前に着くと、扉に寄りかかって待っている快斗がいた
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