「こんにちは、お邪魔します」
「おう、ゆっくりしていってくれ」
「あら、久しぶりね」
哀ちゃんは私が怪盗キッドと恋人関係にあることを知っている
初対面の時に、「あなたも大変ね」と言われた
コナンくんも小さいのに大人っぽいし、哀ちゃんもコナンくんと同じ理由で小さくなってたり?まさかね…
「哀ちゃん久しぶり」
「なまえ、これ約束のやつ」
「わ〜!工藤優作のサイン付きの最新作〜!」
緋色の捜査官
とあるFBIの人生を描いたものだとか…
工藤優作氏の脚本で近々映画も公開される予定だ
発売日に買いに行ったものの、売り切れて、本屋を転々としても見つからず、私はコナンくんに泣きついたのである
そうしたら、コナンくんが「親父に頼んでみる、ついでにサインもな」と言ってくれて、私はまた泣いた
「ありがとう、コナンくん一生大切にする…!」
「親父もお前に会いたいって言ってたぞ
前にお前がファンレター送ってきたことを覚えていてな」
「本当!?
コナンくんもう神様」
すると歩美ちゃんたちもやってきて、博士の発明品に集まっていた
コナンくんがテレビを見ていたので私も見ていると一瞬怪盗キッドが映った
「えっ」
アメリカに行くとは言ってたけど、どうしてオークションに!?
私はパニックを起こしていた
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「すみません…私まで」
「キッドキラーの推薦ならって、あのじいさんが言ったからな」
「あ、なまえちゃん、久しぶり」
「あ、蘭ちゃん!」
私はコナンくん経由で蘭ちゃんと知り合った
勿論、飛行船で快斗が蘭ちゃんにやらかしたことなどはきちんとコナンくんからちくられているので知っている
コナンくんが蘭ちゃんを私に紹介したのは多分何かあった時のためだ
自分が工藤新一だと知っている人が蘭ちゃんと知り合いなのは色々と都合がいい
まあ、コナンくんはここまで策士じゃないと思うので、きっと私の深読みしすぎ
すると、蘭ちゃんの元に電話がかかってきて、蘭ちゃんは私たちと距離を取るように歩き出した
「え!?新一がいるの!?」
私とコナンくんはすぐに反応した
コナンくんは蘭ちゃんから電話を軽く奪うと、「そこに新一兄ちゃんがいるの!?」と叫んでいた
工藤新一が現れるはずない
だって、私の目の前にいるコナンくんが工藤新一なのだから
「園子!?」
数分後、向日葵を乗せた飛行機が緊急着陸することになったと知らされた
「(快斗……!)」
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