(重いよ…)


 体の中心から、何かが重くのしかかるように息苦しい。




 いつからこんな感情が芽生えたのかわからないけど…


 …ヤスといると

 …ヤスのことを考えると


 胸の真ん中を、ぎゅう〜…って鷲掴みにされるような感覚になる。



 男の子にしては華奢なのに、この二年弱でかなり背がのびたせいか最近は、逞しさを感じるようになった背中。

 男の子にしては長いまつげと、その隙間から覗く大きくて茶色く丸い瞳がすごく綺麗で…見つめられると吸い込まれそうになる…。

 本人は男っぽく見せようと意識してゴツめのアクセサリーを着けたり、髪を金色にしてみたり努力してるのに、フワフワの猫っ毛がそれを邪魔してる。

 笑うと女の子みたいですごく癒されるのに、その手は大きくてゴツゴツしてて、男の子なんだって、主張するんだ…。



 ずっと隣に居てくれるその優しさに甘えて、進展を望まないフリをして、離れてしまうかもしれない瞬間を避けてきた。


 《友達》って言葉を武器にして…。


 わたしは卑怯なのかもしれない。


 言えないのは怖いから?…それだけじゃないけど。

 もう裏切りたくないって思ってるのも本当だ…。



 これって自意識過剰かな…?



 だけど、せめて友達で…居させてほしい…。





prev/next

←目次
←home

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -