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「外に出かけませんか?」


私は一瞬耳を疑った。
だって外に出るなんていうんだもの。
私は結婚する為にこの島にくる時以外外にでた事が1度しかない。私の故郷は治安が余り良くなく王族が外に出ると命を狙われたりするのが普通だ。その為ずっと城の中で暮らしていた。

「外…?」

「はい!町に行くんです!」

「危険なんじゃありませんか?」

「?この国の人は皆いい人ばっかりですよ!」

「外は…怖いです」



そういうと王子は少し残念そうな顔をしたが私が嫌がる様子をみてまた昨日のようにうーんと考えて、
「じゃあ庭に行きませんか?それなら安全ですよ!」
と提案してきた。

「ええっと、花も綺麗に咲いているし…一緒にみたいです」

「……それでは、是非私をお庭に連れて行ってください」


私が王子の差し出された手を取ると王子は嬉しそうに「はいっ」と言って笑った。
全く、これじゃあどっちが偉いのかわからないじゃない。



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